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2011.06.17 Friday
ふしぎな少年
ちょうどテレビがウチに来たころ、NHKでやっていた番組。
ふしぎな少年という、手塚治虫のマンガをもとにしたもの。 これを実写でやっていた。 実際の人が演じているということ。 この主人公が「時間よ〜止まれ!」というと、時間が止まったのだ。 さすがに1961年だから、4歳だったぼくは、時間が止まるというのはフィクションだとわかっていたと思う。 というのは、実際に時間が止まるのはテレビの中だけだったし、おまけにこれは生放送だった。 ということは、実際に止まっている人は大変だった、ということだ。 主人公が「時間よ〜止まれ!」と言ったら、止まらないといけない。 変な格好をしていたら、大変だ。 子供心に「あ、こいつ動いた」という出演者もおり、みんな必死だったのだろうと思う。 そういう意味でも、すごいドラマだった。 おそらく、もう少し年をとった人は、このドラマは違う意味で面白かったはずだ。 もちろん、ぼくはまだ子どもだったから、時間を止める少年にあこがれた。 しかし、今になって考えると、どうもおかしい。 時間が止まるということだが、どの範囲で止まるのか、わからない。 地球上の時間が止まるということになると、地球の自転を止めないといけないから、大変だ。 自分の回りだけだとすると、その境界はどうなるのか。 どこかに、止まっている人と、動いている人が共存しているところがある、ということになる。 しかし、当時は純粋に面白かったし、今でも「時間よ〜止まれ!」というセリフは覚えている。 そんなことを真面目に考えてはいけないのだろう。 しかし、あの当時、そういうマンガを描いていた手塚治虫の発想には脱帽。 やっぱり、世界の手塚だ。 |
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