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2006.12.19 Tuesday
おもしろく話す
4年間落語研究会に在籍した。
落研では、部室でだれかがボケると、つっこまなければならない。 自分でボケておいて、自分でつっこむのもありだ。 とにかく、どんな話題でも、笑いにつなげようとする。 最初は、先輩が話していても、なかなか輪の中に入れない。 話の流れを切ってしまうと、先輩ににらまれてしまう。 卒業前になって、先輩に言われた。(先輩は留年したのだ) 「オマエは、落研に入ってなかったら、単なるしょうもないこと言いやったやろなあ…」 我ながら、そう思う。 落語もしたが、おもしろく話をする、という事についてはもともと才能がない。(話をすること自体は好きだったが) とりあえず、4年間の努力(と言えるかどうかわからないが)で、みんなの輪に入れるようになった。 ボケたらちゃんとつっこみを入れるようになったし、ここはボケるところ…がわかるようになった。 おもしろい話をおもしろく話すのはむずかしい、ということを知らない人が多い。 誰でも、おもしろい話をおもしろく話せるのなら、落語家などいらないのだ。 一つの例は、おもしろい話をする時に、「おもしろい話があって…」と話し始める事である。 聞く前に、おもしろいという予告をされると、当然期待が大きくなる。 期待が大きいと、ちょっとぐらいおもしろい話では、笑えなくなる…。 まだ、冷静に、「おもしろい話があって」と言うならマシだが、話す本人が思い出して笑ってしまったりすると、よほどの事がないと、取り返せない。 これは、当たり前の話だと思うが、意外とわかっていない人が多い。 おもしろい話は、何気なく始めるのだ。 それが、一つのコツである。 それと、いくらおもしろくても、その場にいないと笑えない話がある。 ある人の表情がおもしろかったとか、その場全体がおもしろい雰囲気になったとか…。 そういうのは、場の笑いであって、なかなか伝えることがむずかしい。 どうしても話したければ、「これは、その場でないと、わからんやろうけど…」くらいの前置きをおかなければならない。 エラそうな事を書いたが、やっぱり自分には人を笑わす才能がないと思う。 ただ、楽しく話したい、という気はすごくある。 おしゃべりは楽しい…そう思っていることが、一番の秘訣かもしれない。 |
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