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2005.07.30 Saturday
僕にできることがあれば・・
数年前から、NHKで土曜日の夜にやっていた、ビバリーヒルズ高校白書(後で青春白書になった)を偶然見はじめて、結局最初のシーズンから最終シーズンまで見てしまった。
最後の方は色々と人の出入りがあって、誰がメインなのか分からない状態だったが、途中までは主人公はブランドン・ウォルシュという「すごくイイやつ」だった。 ミネソタの田舎から、ビバリーヒルズに出てきて、高校に入るところから物語は始まっていた。 ブランドンはマジメな好青年。ジャーナリスト志望で、頭が良くて、正義感が強く、時々優柔不断で失敗するが、本当にイイやつだった。こんなヤツが友達にいたらいいんだけどなあ、という人だった。 ・・・別に、この番組のことを書こうと思ったのではない。 この、ブランドンが言う決めぜりふがある。 何度となく番組のなかで彼が言った言葉だ。 それを思い出した。 友達が苦況におちいったり、取り返しのつかない状態になったとき、彼はいつもその事実を知るなり、何をおいてもすぐに会いに行き、そして、友達の肩に手を回したり、手を握ったりしながら、こう言う。 「僕にできることがあれば、何でも言ってくれ。」 だいたいの場合は、彼にできることは、なぐさめることくらいしかない。 相手が望んでいない事すらあったと思う。 でも、彼は、必ず言う、「僕にできることがあれば・・・」。 すごい言葉ですよね。「僕にできることがあれば、何でも言ってくれ」 言い直すと、「言ってくれれば、僕にできることなら、何でもしてあげる」ということだ。(当たり前か) 「僕にできないこと」はできない。 でも、それは、しかたないと彼は思っている。 できることなら、何でもしよう・・とまで思っているかどうかはわからないが、何かを望んでくれるなら、精一杯のことはやろう、と思っている。 ・・それは、もし僕にできなくても、相手はそれを許して、文句など言わず、感謝してくれる・・・「信じている」という思いがあるからこそ言える。 それと、自分では勝手にしない、あくまでも相手が望むなら僕はやる、という事だ。 相手に任せるのも、友情のかたち、という思い。 ちょっと冷たいやん、と思う人もいるかもしれないが、僕はブランドンのこのセリフが好きだし、それでいいと思う。 そして、本当にブランドンがえらいのは、その一言を言っても、相手の悲しみや苦況がどうなるものでもない、と分かっていても、「僕にできることがあれば・・」と敢えて言う事なんだろう。 番組のなかで、彼がこの言葉をいうたびに、「ええやっちゃなあ・・」と大阪弁で思った。 「僕にできることがあれば、何でも言ってくれ」 なかなか言えません。 まあ、こんな言葉はいう機会がない方がいいんですけどね。 ドラマのなかでは、どうということのないひと言ですが、僕にとってはすごく印象的なセリフでした。 このセリフが言える相手と、言ってくれるような友達がいれば、それは素晴らしい事ですよね。 |
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