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2022.05.11 Wednesday
無料塾
学生と話していると、いろんなことがわかる。
こないだは教育に関わりたい、という学生が来た。 どうしてか?と聞くと、無料塾でボランティアをしたからだという。 無料塾というのは、文字通り無料で勉強を教えてくれるというところ。 入るのには審査があって、本当に塾に行く費用が出せないというようなことを調べるらしい。 そこは主催者がやっているということだった。 その学生の無料塾は主催者が不動産関係で、部屋が余っていた?から、ということだ。 友人がそこでボランティアをしていて、その学生も誘われてやっているとのこと。 週1回5限の時間なので、その日は5限の授業は取れない。 そういう中でボランティアをやっている。 学生曰く、最初はナメていたとのこと。 そういう塾に入ってくるのだから、教えることでどんどん吸収すると思っていたのだ。 ところが、教わる方にやる気がなかったという。 自分は(学校ではなく)塾に行って、「わかった」瞬間を経験して、勉強が面白い思えた経験があった。 本来、勉強というのはそういうものだと思う。 だから、その気になったら早いと思っていたのだ。 でも、あまりに生徒にやる気が無いので、困ったという。 あの手この手で興味を持つように頑張ったらしい。 その経験から、教科書の会社で編集をしたい、という気持ちになったとのこと。 ぼくも就活生に割合を教えているので、そういう気持ちはわかる。 その貴重な経験を生かして、希望の会社に入ってほしい。 時代はデジタル教科書だ。 ぼくは紙の教科書を想定して話している学生に、デジタルになったらどこがいいと思うか?と聞いた。 リンクができるから、わからないところは飛んで調べるのが簡単になる、という。 そのとおりだが、デジタルの教科書のいいところは、学び直しが出来ることだと思う。 今の日本の教育の間違いは、履修主義が過ぎて、とにかく習ったら進級させてしまうところ。 余計なことかもしれないが、ここがわからないということは、過去に習ったことを忘れているからだ。 みんな一緒の授業なら、そこで戻って説明を聞くことはできないが、デジタルのいいところは個別の対応ができること。 だから、そういうものを作れば、履修主義の弱点を補うことが出来ると思う、と話した。 ついつい出しゃばったことを話してしまって、学生はちょっと怪訝そうな顔をしていたが、「まあそういうことも考えておいたらいいと思う」と伝えて終了した。 希望の会社に行ければいいのだが…。 |
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