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2022.05.04 Wednesday
社会課題の解決?
Beyond CASEという言葉があるらしい。
CASEというのは「Connected:コネクテッド」「Autonomous:自動運転」「Shared & Service:シェアリング・サービス」「Electric:電動化」の頭文字をとったもの。 自動車業界の新しいトレンドと言われている。 それをBeyond、超えるということだから、CASEの先に向かって、というような意味になる。 Beyond CASEということを推進するべきだというのは、グリーンモビリティを推進するコンサル業者。 自分たちの儲けのためにやっている。 正直にそういえばいいのだが、そうは言わない。 本来の目的は「社会課題の解決」だという。 社会課題の解決、という言葉は、こないだ書いた「エシカル消費」と同じようなものだと思っている。 グリーンモビリティの本質という記事の冒頭には「Beyond CASEの世界においては「自社だけが勝てばよい」という視野や戦略ではなく、「企業の社会的責任」を果たす覚悟を持って“社会平和”を実現していくことがポイントになる」と書いてあった。 ぼくは自由な競争こそが社会を良くすると思う。 実際にそういうふうにして20世紀に人類は豊かさを手に入れたからだ。 企業の社会的責任などという言葉も、儲かっている会社だからこそできることであり、それが企業の本来の目的ではない。 その証拠に「企業の社会的責任」だけを志望動機で語ってみたらいい。 間違いなく落ちる。 実際にそういう学生を見てきた。 上から目線で、企業に対して「社会課題」などというコンサルは間違いなくまがいものだ。 今の日本の大きな企業は金が余っているから、ついついそんな声に騙される。 あろうことか、社会課題の解決のほうが、自社の勝ち残りよりも大事だという。 それなら、自社は潰れてもいいから、社会課題を解決しろというのか。 近視眼的だと言われようが、自社の生き残りのほうが大事なのは当たり前。 生き残るからこそ、自社が本当に社会課題を解決できるかもしれないのだ。 たしかに今の自動車業界は100年に一度の変革期と言われている。 コンサルに言われなくても、自動車業界の未来像は関係者には見えているのだろう。 その中で、どうやって生き残るかを考えているのだ。 グリーンモビリティも、カーボンニュートラルも、理想であるのはわかる。 でも、それは儲かってこそだと思う。 社員を食わせられなくては、企業は成り立たない。 社会主義者の成れの果てのようなコンサルに騙されてはいけない。 まずは、自社の生き残りだ。 |
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