考えたこと2

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京都市は苦しい
ぼくは京都の学校法人に勤めていた。
京都市内ではないが、まあ京都と言っていいところ。
就職課の関係で、京都の企業についていろいろと調べたが、だいたい京都というところは消費地であって、あまり生産には関与していない土地だ。

京都本社の会社というと有名所では京セラ、京都電産、任天堂、ローム、島津製作所といったところ。
実際、あまり大きな会社はない。
それ以外は伝統工芸関係の町の工場になる。
もちろん、大会社の京都支店はあるが、それだけだ。

主な産業は観光と大学。
大学を産業と言っていいかどうかはわからないが、たくさんの大学があり、全国区の大学も多いから、たくさんの学生が京都で過ごすことになる。
その人達が消費するのだ。

ぼくは学生として4年間を過ごし、サラリーマンとして10年過ごしたが、京都人は学生には親切だが、外からの人には冷たい。
ぼくは京都に対してあまりいい感情はない。
何やかや言っても、京都が一番、という中華思想があるのだと思う。
京都に住む姪に聞いたら、京都人は今も京都が日本の都だと思っていて、一時的に東京に譲っているだけ、という考えの人もいるという。
天皇も東京に出張しているだけ、と思っているのだろう。

長いこと日本の首都だっただけあって、観光資源は多い。
神社仏閣の類だ。
祇園祭、葵祭、時代祭の三大祭もある。
先輩がよく祭のアルバイトに行っていた。

その京都がコロナで絶不調だという。
人口は140万人いるが、日本一の減少数らしい。
ずっと人口は右肩下がりで、歯止めがかからない。
特に少子高齢化で子供の数が減っている。
東京や大阪に転出する人も多い。

人が減っているのに、インバウンドの需要を狙ってホテル建設や町家の取得が進み、市内の地下が高騰してしまった。
子育て世代が家を建てるのは苦しいらしい。

観光はコロナで大打撃。
2019年比で、日本人延べ宿泊数43.3%減、外国人延べ宿泊数99.8%減、主要ホテル客室稼働率20.6%(60.2ポイント減)、客室収益指数1857円 (82.9%減)となっている。
まさに惨憺たる状況。

さらに、京都市は財政も苦しい。
「最大の原因は、バブル期に建設した地下鉄・東西線の建設コストと収支見通しの甘さで、市が赤字額約1000億円を一般会計から穴埋めした(2004-2017年)ことと指摘されている」とのこと。
加えて学生が人口の1割で、納税者が少なく、神社仏閣は固定資産税がかからなかったり、高層マンションが建てられなかったりする。
そういう構造的な不採算のところに、コロナ禍だ。
今後5年間で2800億円の財源不足が生じるということだ。

そのため、一部の市営保育所を廃止したりしている。
この期に及んで、高齢者よりも子育て世代の負担を増やす政策。
それでいて、「若い世代に選ばれる千年都市」の実現を掲げているらしい。

いい加減に中華思想を捨てる時が来ていると思うぞ。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:19 | comments(0) | trackbacks(0) |