考えたこと2

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キャリアカウンセリング
キャリアカウンセリングといっても、ぼくがやっているのは大学生の就職相談。
エントリーシートをどう書けばいいかとか、自分の強みがわからないとか、何をしたらいいのかわからないとか…。
社会人の転職などはやったことがない。
もっぱら新卒だ。

いろんな悩みを相談されるが、そのたびにこちらも考える。
クライアントはみんな「よい」クライアントになる可能性がある。
よいクライアントというのは、カウンセラーに何らかの気づきを与えるクライアントだ。
それはクライアントによるのではなく、カウンセラーのその時の姿勢による。
あくまでもカウンセラーサイドの問題だ。
クライアント自体に良し悪しはない。

ぼくが気をつけているのは、相談の中で1度は笑ってもらうこと。
ぼくらの仕事は1回1回が勝負。一期一会だ。
だから、信頼関係を早く築くために、笑ってもらうのだ。
人間、緊張を解いて相手をある程度信用しないと、笑わない。
その逆もあって、笑うと緊張が解けて心のドアが開く。
心の武装を解く、という感じ。

何せ相手は就職のことだから、真剣だ。
第一志望のエントリーシートなど、気合が入っているからこちらも力が入る。
今の学生はこちらの言っていることに納得しないと、信用しない。
中途半端ではだめだ。
そして、いいものはいいと伝えないといけない。
全部にケチをつけてはいけない。

だいたい一人1時間弱。
長ければいいというものでもない。

ぼくは新卒相手のキャリアカウンセラーというのは必要悪だと思っている。
いなくて済めば、それが一番。
実際に使わずに就職する人はたくさんいる。
今はやりのインターンシップなどに行って、そこで働く側も会社側もお互いに見極めるような仕組みができれば、それでいいと思う。
これからの時代、働き方も変わっていくだろう。
いつまでついていけるかわからない。

あと何年できるだろうか…。


| | 考えたこと | 21:09 | comments(0) | trackbacks(0) |
働き方を変える
政府は「働き方改革」と言っているが、実際に出てくるのは残業を減らすとかいう話ばかり。
今の正社員の形を守ろうとすると、どうしてもそういうものしか出てこない。
時代はそれを超えて改革を求めているはず。
そうしないと、日本の産業は苦しいと思う。

そんな中「副業解禁」とか、「正社員から個人事業主へ」というような動きも出てきた。
ようやく、本来の「働き方改革」に舵を切ったということだろう。

日経のWebに「アソブロック」という会社が紹介されていた。
ここは、広告などの企画・編集・プロデュースをやっている。
この会社は、「社員全員の兼業必須」ということを掲げている。
働き方としては、兼業が必須であり、コアタイムなしのフルフレックスで、会社に来る必要もない。
10年かけて試行錯誤を繰り返して、今の形になった。

記事によると、メリットとしては、

1.個人にとってメリットが大きいから辞める理由がない組織になった
2.個人がキャリア形成において有益だと感じるから採用に苦労することがなくなった
3.個人が主体性をもって自律的に動くようになるからマネジメントが劇的に楽になった
4.会社を潰さないために、個人が経営意識を持って運営に携わるから収益が安定した

ということだ。
一方で、デメリットは、

1.メンバーのエンゲージメントは上がらない
2.兼業の実践者が多数派にならないとシナジーは生まれない

ということらしい。

副業必須というのは、社員に収入の手段を会社以外に確保しなさい、ということだ。
メリットの4つは、正社員という特権の裏側になる。
正社員という「会社依存度」が高い働き方ではなく、個人中心の働き方になることで、会社はよくなる、ということだろう。
もちろん、会社の業態も関係するが…。

10年かかった、というのは、本当の意味で副業をする社員が多数になるのには時間がかかるということだ。
「本当の意味」というのは、副業の収入が小遣い程度ではダメだということ。
本業の3割くらいは必要なんだと思う。

アソブロックの役員は、雇用思想が大事だという。
その会社の雇用に対する考え方だ。
そこをオープンにして話し合うことで、初めて本来の働き方改革ができる。

話の最後にこういう言葉で締めくくっていた。

「アソブロックのおかげで『会社人』とお別れすることができた。今日からが本当の『社会人』です。兼業を必須にしているのは、こう言える人を増やしたいからです。『働く人=会社人』になるから、世の中で色々な不正が起きるのではないでしょうか。兼業すると、個人は損得ではなく、善悪で判断できるようになります。会社という足かせが無くなり、社会という大地に立てている気持ちになります。兼業を導入することで、働く人が善悪で判断して行動できる『社会人』になる。そういう人が一人でも増えれば、働くことがもっと楽しくなり、ひいては国全体がイノベーティブで朗らかになるのではないでしょうか」

まったくその通りだと思う。


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