考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< September 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
エンジン技術者
コンチネンタルはドイツの自動車部品メーカー。
こないだ「エンジンの寿命」で書いたように、2025年をめどにエンジンの開発を終了するという意向を表明した。

5万人いる社員の半分がエンジンに関わっているが、その2万5千人を配置転換するという。
その転換先は「ソフトウェア」らしい。
シェアリングやコネクティッド、自動運転などのキーワードが言われている領域。

同社によると、現在の自動車市場は約348億円であり、このうち309兆円がハードウェア。
2030年には市場規模が688兆円になるが、ハードウェアは350兆円にとどまるという予測。
成長のキモはソフトウェアだという。

しかし、エンジンの技術者はだいたいが機械系の人たち。
モノがあっての商売だ。
機械工学や熱力学、流体力学、材料力学あたりが大事になると思う。
最近は電子制御やシミュレーションの人もいるだろうが、ごく一部。

2030年にはソフトウェア関連は約338兆円まで増えるらしい。
車載ソフトが150兆円、それ以外が188兆円。
車両に関して、現在はインターネットのクラウド上のソフトを利用するサービスは4兆円程度だが、今後10年で40倍の予想だ。

リアルタイムで道路状況をクラウドに収集するシステムと、車載ソフトウェアを無線で更新する、というのが今の課題らしい。
道路が滑りやすくなっているとか、そういう状況をクラウドに入れるのは、車載カメラや車両の速度状況とかをモニターしていればわかるのだろうが、数が数だけに大変だ。
どうやってやるのか、想像もつかない。

しかし、今40歳前後の人たちは複雑だろう。
配置転換といっても、扱うものがエンジンという形があるものから、ソフトウェアという形のないものへの転換だ。
専門の知識も学び直さないといけない。
もちろん、自動車の知識は役に立つだろうが、エンジンだけの知識となるとさほど役立たないだろう。

ちょうどCDがレコードを駆逐したようなパラダイムチェンジだ。
遅ればせながら、アナログからデジタルへの移行。
物理的な部品の点数はエンジンからモーターで大きく減少する。

この分野に関わっているメーカーは多いが、ここはほとんど無くなる分野。
機械の分野で違うものに進出するか、それとも「ソフトウェア」に転身するか…。
具体的に2025年というと、あと5年ちょっと。

これは衝撃的なニュースだろう。
多少ハッタリも入っているとは思うが…。

本当に100年に一度の大変革ということになってきたぞ。



| | 考えたこと | 22:40 | comments(0) | trackbacks(0) |