考えたこと2

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大学の高校化
最近話題の近畿大学だが、保護者が子供の出席をリアルタイムで確認できるようになったらしい。

授業が始まる前、教室に学生が入るときに学生書をかざす。
それでコンピューターに「出席」のフラグが立つ。
だいたいは、教員が出席を取るべきだと思うが、大人数の教室があったり、時間がもったいない(教員が面倒くさい)こともあって、電子化された。
学生証をICカードにして、それをかざすだけだ。
もちろん、友だちに頼んで学生証を貸せば代返はできる。
しかし、そこまでやる学生はなかなかいない。

そして、それを親にも公開した。
親は大学のポータルサイトで親のID、パスワードを入れて、リアルタイムで出席しているかどうかがわかる。
仕組み自体はそんなに難しくない。
学内に学生向けのシステムがもうあるから、あとはそれを公開するかしないか、ということだけだ。
近大としては、親からもっと情報をという要求があった、ということだが賛否はあっただろう。
しかし、この際公開してしまえ、という力のほうが勝った。

大学が高校化している、ということだ。
親の庇護のもと、勉強をするのが高校。
そこを卒業して、親の庇護下を離れ、大人へのステップが大学だった。
それがもはや高校と同じになってしまった。

ぼくらの世代の大学というのは、少なくとも大人へのモラトリアムという位置づけだった。
その後進学率が上がり、大学がたくさんできて、高校化するのはしかたないのだろう。
その高校化のトップを走っているのが近大。

そう言われると、近大の関係者はどう思うだろうか。
やっていることはそうなのだが…。

ぼくはそういう時代に生まれなくて、よかったと思うだけだ。

しかし、世界の大学を見た時、そんなことをしている大学は他にあるんだろうか…。

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