考えたこと2

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量子生物学
量子というと、物理学の比較的新しい分野だが、素人にはわかりづらくて、アインシュタインも認めてなかったという代物だ。

その後の研究の結果、量子力学は正しいとされ、実際に応用も進んでいる。

それが生物学にまで進んできたというのを、ナショナル・ジオグラフィックチャンネルでやっていた。

ヨーロッパコマドリが、渡りをするときに、磁気を感じて方向がわかるのはそういう感覚器官があるということはわかっていたが、その機能に量子の絡み合いというものが関係するという。
この分野は量子生物学と呼ばれて、研究が進んでいるらしい。

ニオイを感じるのも、鼻に化学物質の受容体があって、それにぴったり来るものを識別していると考えていたが、それだけでもないという。
分子を結合している腕の部分の振動を感じているのではないかということだ。
これも量子力学の世界だという。

おたまじゃくしがカエルに変化するのにも、量子のトンネル効果というものが関係しているという。
あまりに変化が早く起こるからだ。

地球上の生物世界を支えているのは、植物の光合成だが、それも量子力学の世界を使わないと原理はわからない。
葉緑素が光を取り込んで、エネルギーに変えるときには、有名な不確定性原理が使われるらしい。
量子は一度に全ての経路を通ることができる、という常識では考えられないことができる。
そういうふうにして、光子を葉緑体の中の反応させる部分に届けているらしい。

量子コンピューターがすごいのは、その原理を使っているからだ。
一度に、全ての組み合わせを試すことができる。
一つひとつやらなくても、一度に全部できるということはなかなか理解できない。
順番にやらないとダメというのが常識だが、それを超えたところに量子力学はある。

人間を含めた生物は、人間が知っている知識だけで生きているのではない。
人間が生まれるずっと前から、不思議な仕組みで生きてきたのだろう。
きっとまだ人間が見つけてない仕組みも使われている。

人間の知恵がいくら進んでも、自然はその上をいく。
常に新しい発見がある。
それが自然科学の歴史だ。

量子生物学はその最後の応用分野かもしれない。



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