考えたこと2

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ステアリング・バイ・ワイヤ
新しいスカイラインの記事を読んだ。

インフィニティのバッジをつけた日産スカイラインになったらしい。

日本ではスポーツカーはあまり売れない時代。
スポーティセダンの色を濃くしたようだ。
ぼくらの若い頃は、走り屋のクルマはトヨタの86かスカイラインという時代だった。

今度のスカイラインは値段が450万で、全車ハイブリッド仕様になっている。

しかし、なんと言ってもスゴイのは、ステアリング・バイ・ワイヤを実現している点。

今までのクルマはハンドルを切ったら、物理的なリンクを通じてタイヤが動く仕組みだった。
スカイラインはステアリングを切った角度に応じて電気信号を発生し、それに応じてモーターでステアリングを切るという仕組み。
機械的に切るよりも、遅れが少なくていい、という評価をされている。

これは今どこの自動車メーカーもやっているのだろう。
おそらく技術的には可能なレベルだが、誤動作したときが恐いのでまだ他メーカーは出していないのだと思う。
何せ、誤動作したら思わぬ方向にクルマが舵を切るのだから、正面衝突や人をはねるというようなことが容易に起こる。
どんなフェイル・セーフ機能を持っているのか、興味がある。

フェイル・セーフというのは、機械が壊れたときにどう制御するか、という機構だ。
根底にあるのは、機械は必ず壊れる、という考え方。
例えば、ジャンボジェットの舵の制御などは、もしもAという油圧ラインが切れたときには、Bが働くというふうに設計されている(はずだ)。(実際にはもっと何重にもやっているのだろうが)

世界初というのは素晴らしい。
でもかなりのリスクがある。
他のメーカーはすぐに買って分解し、どうなっているのか見たいだろう。
ドイツのメルセデスやBMW、フォルクスワーゲン、日本のトヨタやホンダも興味津々で分解するだろう。

最近、技術の日産というキャッチフレーズを聞くことがなくなったが、久々に技術の日産らしいクルマだ。

この、ステアリング・バイ・ワイヤの技術が確立すると、前に障害物があったり、人がいたりすると、クルマの判断でよけることができるようになる。
もちろん、自動運転もやりやすい。

モーターを作っている会社や配線を作っている会社にとっては、うれしい技術だ。

昔、クルマの中にはコンピューターなどなかった。
でも、今やクルマは高度な電子制御の塊になりつつある。
少なくとも、日本で作るクルマは、高付加価値でなければならないと思う。
そうでなければ、日本で作る意味がないからだ。

そういうクルマ作りをしていけば、まだまだ自動車産業は生き残れると思う。


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