考えたこと2

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郵便というシステム
最近の若い人の中には、郵便というシステムのことを理解していない人がいる。

郵便局に宛名しか書いていない封筒を持っていった大学生がいる。
伊達や酔狂で持っていったわけではない。
それで届くと思っていた由。

封筒の真ん中に宛名だけ書いてあるのだ。
それが届くためには、郵便局が宛名から住所がわかるデーターベースを持っている必要がある。
たしかに、インターネットでは有名なところならその名称を入れたらページが出てきて住所がわかる。
だからといって、そんなことをいちいちやっていたら、多数の郵便を届けられない。
有名でない(一般の人の)住所はわかるわけがない。
そんなことを考えていたのだろうか。

もちろん、裏に自分の住所氏名を書くことも知らなかったらしい。
郵便局の局員に言われて、ああそうか、と書いた。
それが、もしも届かなかった時に、差出人のところに戻すために書くというところまで想像できたかどうか…。

二十歳を過ぎても、そういう常識がない。
世の中のことに問題意識を持っていないのだろう。
自宅にダイレクトメールなどの封筒は届かないのだろうか。
届いても、それを見ていないか、それとも何も考えずに生きているのか。

それにしても、何のために住所や郵便番号があると思っているのだろうか。

この若者は、郵便というシステムそのものを理解していない。
住所を書けば、そこに届けるというシステムだ。
郵便というシステムは産業革命の時にイギリスにできた。
迅速な情報伝達のためにできた、画期的なシステムだ。

21世紀になって、それが陳腐化してきた。
インターネットが発達して、メールシステムの全盛期になった。
封筒で送る代わりに、添付ファイルもできた。
それでも、まだ過渡期だ。
大事な書類は封筒で送る。
そのために、住所と郵便番号がある。

もちろん、若者のみんながみんな、郵便というシステムを理解していないわけではない。
年賀状を送っている人は、ある程度わかっているだろう。

年賀状も送らない、郵便など見たこともない、その上、世の中のことについて何の興味を持っていない人たちが、郵便というシステムを全く知らない。

それを知らないからといって、別に覚えたらいいだけだ。
しかし、それを知らない人は他の何を知らないかわからない。
だから、恐くて仕事など任せられない、というのが世の中の常識だ。

しかし、人類の生み出した知恵が、こんなにも簡単に忘れ去られるとは、驚くしかない。

それほどインターネットは衝撃を与えた。

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