考えたこと2

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2233歳
音だけのドラマは、昔はラジオドラマと呼ばれていたが、今はオーディオドラマという。
音しか情報がないので、セリフや効果音などの工夫がいる。

今はNHKのFMで土曜日にFMシアターという番組をやっている。
これをパソコンで録音しているのだが、何度聞いてもいい番組というのはめったにない。
でも、こないだやっていた芸術祭大賞を受賞した「2233歳」という番組はよかった。

アニメ、サザエさんの波平役の故永井一郎が出ていた。
アカデミー賞でいうと、助演男優賞というところか。
ヒサナガという自称2233歳のおじいさん。見たところ90歳だが、2233歳だけあって、戦争の事や江戸時代、平安時代、大和時代、弥生時代などの話をする。

主役はちょっと不器用な25歳の娘。父母と妹は先生の先生一家だ。自分だけがなかなか居所が定まらず、3つ目の職場で、今は病院の介護職。

この二人が妙に馬が合って、話をするようになる。
そして主人公はヒサナガさんの話を聞くうちに、自分に自信を持ち、仕事のやり方を覚え、いつしか職場に慣れて自立していくというストーリー。

最初に主人公がヒサナガさんにかけた言葉が、「ずいぶん長生きですね。それじゃ想い出がたくさんあるでしょう」という言葉。
この言葉で二人は仲良くなった。
普通の人なら、「そんなバカな」というところだが、2233歳という年齢をとりあえず受け入れ、ヒサナガさんの話を興味深く聞いたことがよかったのだ。

ヒサナガさんの話し相手を務めることで、主人公は成長する。
そしてヒサナガさんの最期を看取り、ドラマは終わる。

さすが芸術祭大賞を受賞しただけのことはある。
いいドラマだった。
こういうシナリオを書いて、それがドラマになったら楽しいだろうと思う。

しかし、この数ヶ月録音して聞いているが、これはよかった、というのはこの1本だけ。

難しいものでもある。
絵がない分だけ、ストーリーの比重が大きくなる。
想像力に訴えるような台詞回しも必要だろう。

何でも難しいが、オーディオドラマも難しい。


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