考えたこと2

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イギリス紳士のユーモア
小林章夫著 講談社現代新書

いったい、イギリス紳士とは何者か、イギリス紳士のユーモアとは何なのかを知りたくて、中古で買った。
1990年の本。著者は大学教授で、イギリスに行ったときの体験を元に書いている。

ちょうどぼくも80年代にフランスとイギリスに行き、その違いに驚いた。
フランスでは「規則を守らない」という規則がある。
列に並ぶということをせず、時間が来たらみんなが突然並んでいる人を無視して殺到する。
それが公然と行われる。
事前に並ぶことは意味が無い。
横断歩道で信号待ちをしていても、クルマが来なければどんどん横断する。
さすが、自由の国だ。

ところが、イギリスに行くととたんに変わる。
信号はちゃんと守るし、この先工事中車線規制とかいう看板が出ると、工事のずっと手前で、片方の車線が空いていてもみんなきちんと1車線になる。
まだドアの手前の遠いところにいても、ドアを押さえて待っていてくれる。
とても礼儀正しく、規則を守る。
クルマの中でパンを食べても、それは品がないと注意される。

このイギリスの礼儀正しさは一体どこから来たのか。

当時一緒に食事をしたディビスという男は、嫁さんの事を話して、それがやたら面白かった。
嫁さんの事をぼろくそに言って、自分を哀れむ。
それが何とも言えず面白く、涙を流して笑ってしまった。
ああいう面白さはどこから来るのか。

イギリス人のユーモアとは何なのか、ということを知りたかった。

そういうわけで本を読んだが、わからない。
イギリス人にはユーモアがある。
これは確かだ。
何か相談したいことがあって、上司の部屋に行っても、いきなりその相談を切り出してはいけない。
まず最初に当たり障りのない話をする。
そこで笑いの一つも出たところで、相談を切り出す。
それが普通のやり方だとイギリス人は言う。

イギリスの紳士というのは、そういうものらしい。

もう一冊、イギリス人のユーモアという本を読むつもり。

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