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2012.01.11 Wednesday
過剰な自信
過剰な自信というのは要注意だ。
ある程度の自信は必要だが、それが過剰になると判断を間違う。 自分を疑う余裕がなければならない。 緊張する場面では、適度な緊張をしないといけないのだろう。 適度な緊張、というのは話し始めに緊張している、という事になる。 何かを話すとき、話す方と聞く方は一体である。 したがって、話し手が適度に緊張していると、聴衆も適度に緊張する。 亡くなった桂枝雀の理論に、「緊張の緩和が笑いを生む」というものがある。 ぼくはこれを信じているのだが、緊張がなければ、笑いも生まれない。 笑いは、聴衆と話し手の一体感を醸成する。 一回笑いを取れば、一気に聴衆との距離は近づき、話は成功に近づく。 だからこそ、適度な緊張がちょうどいい。 それが自然な姿だろう。 過剰な自信は、聴衆に、どれだけいい話をしてくれるのか、と思わせる。 要は自分でハードルを上げていることになる。 過剰な自信というのは、持つべきではない。 緊張しすぎて失敗する方が、過剰な自信で失敗するよりも罪が軽い。 緊張しすぎて失敗するのは、聴衆も許容してくれる。 しかし、ぼくらのような人前で話すことが商売ではない人間が、過剰な自信で失敗すると、聴衆は聞いて損をしたと思う。 謙譲の美徳と言うではないか。 |
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