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2012.01.03 Tuesday
西洋の結婚式
西洋の結婚式では、来ているお客さんに牧師が語りかける。
「この結婚に異議のあるものは、今申し出なさい。さもなくば、永遠に沈黙を。」 よくよく考えてみると、この言葉はかなりシビアな言葉だ。 異議のあるものが申し出たら、どうするんだろうか。 そういえば、そういう場面もドラマで見たことがある。 花嫁の友達が、異議ありと言って、花婿の悪事をバラすという場面。 そういう機会を与える、ということが大事なのだろう。 今言わないと、もう言う時はないよ、ということだ。 結婚してからは、黙っておきなさいという「永遠の沈黙を」という言葉も重い。 これも、基本的には神との契約だろう。 「その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」 これも、厳しい言葉だ。 そう簡単に誓うことはできないだろう。 何が起こるか、わからないからだ。 こういう契約関係で結婚するから、離婚が多いのかもしれない。 裏切りは配偶者が信じられないだけでなく、神との契約も破ることになるからだ。 その点、日本式は楽だ。 自分で誓いの言葉を読んで、玉串を捧げる。 その時に、神主が何か言うが、「この結婚に異議のあるものは、今申し出なさい」などとは言わない。 神さんと自分の契約、という感じではない。(実際はそうなのだと思うが…) 「はらいたまえ」などと言う。 これは借金を返せ、という意味ではない。 日本で挙げる西洋の式の時に、「異議のあるものは…」という言葉は飛ばしている事も多いのではないか。 あまり聞いたことはないような…。 だから、やっぱり一神教の国は厳しいのだ。 所詮、ぼくらは多神教の民族で、神さんもいい加減なものだ、と思っているのだろう。 みんなで酒盛りするような神さんだからなあ。 |
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