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2010.09.02 Thursday
息子と娘
病院で見ていると、息子は冷たく、娘は暖かく見える。
うちは息子二人だが、病院で見ていて、自分のことを振り返っても、やっぱり息子というのは冷たいものだと思う。 別に冷たくしようとして、冷たくするわけではない。 暖かくしようとするのだが、やり方がわからないのだ。 見ていると、娘はご飯も食べさせてくれるし、いろいろ細かい気遣いができる。 息子はみているだけ。 特に、父親と息子はそういうものだ。 親も頼らないし、子も頼られようとはしない。 「ほな、帰るで」 「ああ」 というような会話。 これが娘なら、ちょっと違う。 「お父さん、もう帰るわね。ちゃんと毛布かけて寝てよ」 「ああ、わかった。お前も気いつけて帰れよ」 という具合。 そんな違いは、どうしてもある。 親子の情は変わらないと思う。 しかし、息子には息子の役割が、娘には娘の役割がある。 息子はあまり小さなことに気をつけたりしない。 死んだあとのことを、考えてしまう。 この年やから、葬式はどこで、香典は辞退して、祖供養はどうして…。 でも、娘は違う。 死んだあとのことなど、考えない。 とにかく、死の瞬間まで生きていてほしいと願う。 そんな気がする。 ぼくは娘もいないし、娘になったことがないので、そう思うのだが…。 病院に1週間いると、いろんなことを考える。 |
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