考えたこと2

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引き際
丹羽宇一郎会長が退く。
伊藤忠では、新しく社長が誕生し、現社長が会長になるとともに、現会長である丹羽宇一郎会長は事実上の引退となる。

ずっと丹羽会長は70歳を超えたら、公的サービス的な仕事以外から引退すると言っていたとのこと。

丹羽会長というと、伊藤忠商事を建て直した人。
バブル崩壊後、巨額の赤字に苦しむ伊藤忠商事で社長になって、辣腕をふるった。

社長になった頃、テレビに出ていたが、社員食堂で社員と昼食を共にし、笑っていたのが印象的。

大胆な組織改革を行ったとの事だが、「社長の覚悟が会社を変える」という丹羽革命の本の紹介文によると、

「丹羽氏の改革は大胆だった。まず、会社を危機に追い込んだ過去の経営者の過ちを徹底的に調べ、総括。自らも報酬を全額返上した。さらに、土日を利用した社員集会の実施、社員からのメールすべてに自ら返信など、社員の精神改革のための地道な努力についても紹介。飾らない人柄と改革を遂行する強い精神力が全編を通して伝わってくる。」

とのこと。

その社長が会長に退き、ついに代表権もない相談役になるということだ。

だいたい、社長になったら、上の人を断罪するのは難しい。
誰が社長にしてやったのか、という輩が多いからだ。

それを実行した希有の経営者だと思う。

さすがに引き際があざやかだ。
権力の座に固執することなく、いさぎよく相談役に退いた。
もう代表権も何もない。

こんなふうに引退できる人は珍しい。

前例がないわけではないが、素晴らしい。

どこかの政治家も見習えばよいと思う。


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