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2009.09.17 Thursday
仕える
すまじきものは宮仕え、という言葉がある。
ことわざデーターバンクによると、「他人に仕えることはいろいろと気苦労が多く辛いものだから、できればやらないほうがよいということ」とある。 勤め人と呼ばれる人は、一生のうちに何度か、このことわざの意味を思い知るようなことがあるものだ。 運が悪いと、一月の間に何度かという事もあり得る。 宮仕えというのは昔の話。官僚はまだマシだろう。 税金で給料をもらっているという意識があるから、上司を上司と思わないようなクチを聞いても、平気だ、という人もいる。 つらいのは、長い間サラリーマンだった。 営業なら、稼ぎが悪いと、上司から怒られる。 それ以外の人もたくさんの目標を立てさせられる。 その目標を達成できないと、やっぱり怒られたり、昇給しなかったりする。 でも、今は一番それを感じているのは、非正規社員だろう。 極論だが、正規社員が守られすぎているから、若い人が非正規になる。 早いもの勝ちだ。 いつか、若い人の暴動が起きて、その壁が崩れるか、それとも自ら壁を崩すエルダーを待つか…。 それはさておき、ぼくもそれを感じたことは、何度かある。 その中で、最大のものは、3年前だったか…。 言われた通りの事をやって、他の人に会議でボロクソに言われた。 その時、言った当人は黙っていた。 あの時は、腹が立つのを通り越して、あきれてしまった。 何を言われても、「はあ…」としか言えず、(それは言った人に聞いてくれと言いたかったが)ただただ通り過ぎるのを待つばかり…。 この時はさすがに、上司を見放した。 何か作戦があって、黙っていたのではない。ただ、黙っていたのだ。 それからは、適当にやった。やらなかったわけではない。こういう時にする仕事こそ、「すまじきものは宮仕え」だ。 その時に、尊敬できる上司がいる、ということは運がいいことだとわかった。 今から思うと、ぼくは上司運がよかった。 部下でいる時にそう思った人と、あとから思った人、いろんなタイプがあるが、ほとんどの上司は尊敬できる人だった。 それには、感謝しないといけないと思う。 本当に、尊敬できる上司と一緒に仕事ができる、というのは素晴らしいことだし、それはラッキーなのだ。 小さい頃から、お菓子を買ってシールを集めて送ったり、福引きをしたり、少年雑誌の懸賞に応募したりしたが、当たったことは一度もない。 でも、そこで運を使わないでよかったと思う。 その運が、上司に回ったのだろう。 神様に感謝。 |
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