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2008.10.09 Thursday
役者
緒形拳が亡くなった。
大河ドラマで秀吉の役をやったのが出世作。 あれはずっと見た。 老齢の医者の役のドラマを撮り終えて5日後とのこと。 共演者たちも彼が肝臓ガンだとは知らなかったらしい。 それどころか、病気だということを悟られないように、手術もせず、入院もしなかったらしい。 すごいなあと思う。 5年間も隠し通して役者人生を全うした。 渥美清もそうだった。 病気であることを隠して、映画を撮り続けた。 医者からはもうムリだと言われていても、映画に出演し続け、「寅さん」を全うした。 本当の役者は、監督には自分の本来の姿を見せないために、プライベートは一緒にしないものだと聞いたことがある。 自分の「素」を見せてしまうと、オファーされる役柄が限定されてしまうのをおそれるためだという。 緒形拳も、渥美清も、役者として大成してからは対談番組や「役者」として以外の番組にはほとんど出なかったと思う。 それが「役者」としての自分を貶める行為だとわかっていたのだろう。 クイズやバラエティの番組に出ている役者を見て、彼らはどう思っていたのか…。 本当の「役者」がまた一人逝った。 |
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