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2008.10.19 Sunday
寛美
こないだ、テレビがついていて、何となく「裸の大将」を見てしまった。
ランニング姿で、スケッチブックとリユック、こうもり傘を持って放浪し、その先でいろいろな出来事を起こす…というパターン。 昔は芦屋雁の助の当たり役だったが、今は若い芸人がやっている。 こういうのは、時代劇と同じく、日本の定型ドラマだろう。人情喜劇というヤツだ。 主人公のトンチンカンな行動による笑いと、その彼が誰もが思っているが「言えない言葉」を言ってホロリとさせるという構成。 子どもの頃に見た、松竹新喜劇を思い出した。 藤山寛美である。 たくさんの当たり狂言があったが、寛美の「アホ」役はすごかった。 普通の人たちがもめ事を起こしている時に、寛美の「アホ」役が出てきて、私心のない「言えない言葉」をズバッと言う。 そして、次の瞬間に普通の「アホ」に戻る。 泣かせて、笑わせる…そんな舞台だった。 あれが、カタチを変えて生き残っているのが、裸の大将だと思う。 見ている方は、始まった時からわかっているのだ。 藤山寛美が懐かしくなった。 |
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