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2015.03.23 Monday
戦争を知らない子どもたち
三原じゅん子は現在50歳。
1964年生まれというから、ぼくより7つ下。 東京オリンピックの年に生まれた人だ。 1970年にジローズが「戦争を知らない子供たち」という曲を歌った。 当時、ギターを弾く人たちはあの曲をよく弾いていたと思う。 北山修が歌詞を書いた。 この曲でジローズはレコード大賞の新人賞を取った。 三原じゅん子は今は自民党の参議院議員だが、おそらくこの曲が流行った頃はまだ小学校の低学年であり、この時代の背景は知らないだろう。 この曲が流行った頃はベトナム戦争のまっただ中で、それに対する反戦の意味もあったと思う。 小田実が活躍していた頃。 この頃の知識人や反戦を掲げた若い人たちは、第二次大戦をやった日本の体制を否定し、戦前の日本を否定していた。 ぼくも、どちらかというと、そのシンパだった。 今回問題になった「八紘一宇」という言葉は、戦前の日本の軍国主義の中で使われた言葉。 ぼくはその「八紘一宇」という言葉を使ったこともないし、聞いただけだが、なんとなく意味は知っている。 でも、当時の意識で言えば、この言葉は使っていはいけない言葉だった。 こういう言葉が使われたために、戦争が正当化されたという思いがある。 でも、1964年生まれの三原じゅん子にとっては、そういう「八紘一宇」の言葉の持っている背景などなかったんだろう。 だから、国会でそれを使った。 もともとの意味は「みんなで仲良くし、ともに発展していく」和の精神である、と彼女のホームページにあった。 たとえそうであっても、ぼくらの世代では、その言葉で戦争を煽った過去があるのだから、使ってはいけないという言葉だろう。 1964年生まれになると、もうそういう意識がないということだ。 わかっていて、あえて言ったという風にも取れないわけではないが、ぼくはそうではないと思う。 周辺国のことも考えると、これではいけない。 それもこれも、学校で近代史をちゃんと教えていないことが原因だと思う。 日本史の授業というと、古代から始まって、江戸が終わって、明治くらいで終わりだった。 特に戦前、戦後の歴史が、諸説いろいろあるという問題もあって、ちゃんと教えられていない。 知らないということは、こわい事だ。 ぼくらは時代の空気でそれを知ったが、今は難しいだろう。 戦前、戦後を総括して、ちゃんと教えるべきだと思う。 ややこしいから、ずっと放っておいたのが現実。 でも、もうやらないといけないぞ。 |
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