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2013.07.18 Thursday
昔のごちそう
ぼくが小さい頃、ご馳走といったら、一つはバナナだった。
昭和38年に自由化されるまでは、バナナは高級な果物。 なかなかお腹いっぱいバナナを食べることは出来なかった。 しかし、自由化されて南方からどんどん入ってくると、値段が下がり、普通の果物になった。 すき焼きも、今とはだいぶ違う。 年に何度かしか食べられない、ごちそうだった。 亡くなった父がすき焼きが好きで、何かあったら「すき焼き」と言っていた。 これも今とはだいぶ違う。 ステーキなどというものも、ごちそうの部類だった。 一般的にはビフテキと呼んでいた。これはビーフステーキの略だと思う。 でも、普通のビフテキでもたぶん今のステーキよりだいぶ薄かったはずだ。 それに、固くて、スジがあった。 初めて今のステーキと呼ばれるものを食べたのは、会社に入ってからではなかったか…。 エビフライも結構ごちそうだったと思う。 今みたいにエビが安くなかったはずだ。 それと、鶏のもも肉もごちそうだった。 ちょうど骨のところにアルミホイルを巻いて、そこを持って食べる。 ぼくはこれが大好きで、誕生日というと母に頼んでいた。 逆に、クジラはよく給食で出てきた。 醤油とショウガで味がつけてあった。 パンと一緒に食べると結構おいしくて、ぼくは好きだった。 しかし、これは今はもう食べられない。 どちらかというと、贅沢品になった。 時代が変わると、ごちそうも変わる。 あと100年くらいしたら、みんな昆虫を食べていて、昔は牛を食っていたらしいなあとか言うと、「気持ち悪い」というリアクションが一般的になっているかもしれない。 それほど温暖化や食料不足は深刻だ。 今の時代に感謝。 |
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