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2025.02.11 Tuesday
新しい鬼平2
松本幸四郎がやっている鬼平のシリーズも、5作目を迎えた。
25年以上にわたって作品が作られた、中村吉右衛門の鬼平と比べるのは酷だと思う。 それでも、やっぱり比べてしまう。 松本幸四郎のキャラクターが堅いのか、そういう作りを制作側が狙っているのか、よくわからない。 音楽も大掛かりだし、あのエンディングのジプシーキングスのものとはだいぶ違う。 なんというか、遊びがないのだ。 吉右衛門の鬼平は、もちろん同心を束ねているのだが、もと盗賊の密偵との関わりがあるからこそ、あれだけの人気があったのだろう。 人間は片方で悪いこともするが、いいこともするという、池波正太郎の思いが密偵との関係に流れている。 それはキャストが毎週レギュラーでやっている関係だからこそ、出せたものかもしれない。 今のように、何ヶ月かに1本撮る、というようなペースではそういう味は難しいのだろう。 それでも、吉右衛門の鬼平ファンにとっては、そこが何とも惜しい。 相模の彦十、おまさ、小房の粂八、大滝の五郎蔵、伊三次…、彼らがバイプレイヤーなのだ。 その味を引き出す作品づくりをもっとしてほしいと思う。 |
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