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2024.12.16 Monday
好きなことを仕事にする?
「好きなことを仕事にする」は二流の考えだ、という養老孟司の記事があった。
二流かどうかはわからないが、ぼくも「好きなことを仕事にする」のは勧めない。 もちろん、ぼくの対象は若い人たちだ。 高校時代からなにかに打ち込んで、それしか考えられない、という人もいるだろう。 そういう人はもともと「これが好きだから、仕事にしたい」などと相談には来ない。 逆にそういう人は、好きなことをやるのに精一杯で、勝手に道を見つけるのだろう。 自分でプロになる道を見つけて、その道を突き進む。 そういうタイプの人は、そもそも仕事という概念がない。 「それ」をやりたいのだ。 お金がなければ、アルバイトをしてでも、お金を作って「それ」をやるのだ。 だから、就職という言葉とはあまり縁がないと思う。 女性なら、アパレルが好きとか、化粧品が好きとかいう人もいる。 そういう人はそれに関係した仕事を探そう、というのが基本。 あくまで単に「興味がある」という程度。 それは、仕事を見つけるときのきっかけになる。 それでも、もしもそこで全敗したら困るから、プランBを考えておこうという。 プランBは、自分ができそうな仕事で考えてもらう。 アルバイトで接客が得意とか、パソコンが得意とか、じっとしているのが好きか、それとも外に出るのが好きかとか、土日休みでないとダメかとか、平日でもOKかとか、いろんな側面で考えてもらう。 そこに自分の強みとか経験を絡めて考えてもらう。 どうしても、これがやりたい、という人は止めたらもう来なくなるので、それをやるための方法を考える。 芸能人のマネージャーがやりたいという人には、芸能プロのホームページを見せる。 いくつか見て、この世界は新卒は難しいという。 でも、トライしないと絶対にチャンスはないから、どこかを受けようと伝える。 まずは彼らの要望を受け入れないと、二度と来なくなる。 相談を継続することが大事なのだ。 最初に戻ると、「好きなことを仕事にしたい」という人は、世の中にそんなに多くないと思っている。 本気でそう思っている人は、ぼくらのところに相談になど来ない。 養老孟司の記事とはだいぶ違うが、今書いたような意味で、「好きなことを仕事にする」というような相談をするような人は、ちょっとしんどいということだ。 |
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