考えたこと2

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文系の就職
就活に向いていない学生が一定数いる。
どういう学生かというと、人と接することそのものが苦手だったり、自意識が強すぎて自分をポジティブにとらえられなかったりする学生だ。

そういう人でも理系であれば、まだ専門性でカバーできる。
コミュニケーションは大事だが、それを補う専門性があればいいのだ。

でも、日本では文系は専門性は問われない。
全学部、全学科で求人される。
だから、新卒での就活では専門をいくら勉強しても、それだけではいけない。

古い人に聞くと、昔は文系でも、どこそこの会社に入ろうと思ったら、経済学部で何点以上取らないといけない、というようなことが言われていたらしい。
もちろん、まだインターネットの求人がなかった頃だ。
当時は企業の人事が大学に足を運んで、そこに求人を出したり、個人的に知っている先生に頼んだりして人を調達していた時期。
そういう時代は、文系でも専門性が問われた。

インターネット求人が始まって、「全学部・全学科」の求人になってからは、文系新卒の学生はある意味大変になった。
当然、勉強に対するモチベーションは下がる方向だ。
純粋に学問を楽しむ場合は別として、将来役に立つということでは、ほとんど意味がない。

日本の会社は総合職という形で人を取って、十把一絡げでマナーなどを教育して、配属し、そこでオンザジョブでトレーニングして、何年かで適性を見極めるというような方法を取っている。
それは終身雇用が前提だ。
長く会社にいるからこそ、そういう方法がとれる。
具体的に、この仕事をやってもらいたい、という場合は今は中途の経験者で埋めているのが実情だろう。

しかし、終身雇用はもう限界だろう。
ITの発達で人は少なくてもよくなり、それでも中高年を解雇できないので、働かない中高年が増えた。
民間企業で希望退職を募るところが増えているのはその影響だと思う。

公務員などその最たるものだろう。
ITをずっと拒否してきたが、さすがにコロナで諸外国に対して遅れていることがあからさまになった。
今どき、保健所が人力で電話をかけ、それをFaxし、厚労省でエクセルに打ち込むというような考えられない非効率な仕事をしていた。
菅元首相がデジタル庁を作ったのも当然だ。

だからこそ、文系の真面目で、人づきあいが苦手な学生は受難の時代。
相談をしていても、この学生はきっと専門的なことをやらせたら、いい仕事をするだろう、と思うことも多い。
今日も一人そういう学生が来た。
相談を終える時に、いろいろつらいこともあるだろうけど、頑張ってなと声をかけた。

そういう学生が、就活で潰れていくのを見るのはつらい。

一日でも早く、そういう学生たちが救われる日が来ることを祈る。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:54 | comments(0) | trackbacks(0) |