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2022.06.03 Friday
小学校の問題
小学校の人の状況について、見る機会があった。
おなじみの中沢氏のブログから。 15年前の小学校の人の状況はこんな感じらしい。 管理職 2名 担任 15名(15学級) 特別支援 3名 音楽 1名 算数少人数 1名(教務兼ねる) 養護教諭 1名 栄養教諭 1名 計 24名 同じ学校の現在の人員は、 管理職 2名 担任 11名(11学級) 特別支援 7名 音楽 1名 英語 1名 図工 1名 理科 1名 家庭科 1名 算数少人数 1名(教務兼ねる) 養護教諭 1名 栄養教諭 1名 補助教員(アルバイト) 10名 事務職員 1名 事務補助 3名 計 42名 ということだ。 ぼくらの頃は40人以上のクラスが当たり前だったが、今は子どもが激減して35人以下。 全体のクラス数が15年で15クラスから11クラスに減っている。 おまけに、教科担任が英語を含んで数名増え、一番大きいのは補助教員が10名もいること。 事務職員と事務補助の人も増えている。 ぼくはずっと事務を増やすべきと言ってきたが、すでに事務はいたのだ。 マトモな事務がいないということか。 記事によると、経験15年の女性教諭が、手取り19万で担任をやっている。 手取り19万で担任の仕事をさせるということ自体が問題だという。 それは、若手の教員に担任が任せられないということの裏返し。 管理職の校長が若手を育成する術を知らないからだ。 先生同士のいじめの事件を見ても、教育委員会のいじめ対応を見ても、一部の学校が機能不全に陥っているのは明らかだ。 別の記事で、体育会出身の新任教員が1週間で来なくなった話も書いている。 教員のなり手が不足しているのも関係しているのだろう。 教員自体は本当はやりがいのあるいい仕事なのだろう。 給与もそれなりに優遇されている(もちろんそんなに高いわけではないが)。 ぼくらが小学校、中学校の頃、親も含めて、先生はそれなりに尊敬されていたと思う。 でも、50年ほど経って世の中も教育の世界も変わってしまった。 みんなが先生になりたくない社会というのは、どうなんだろう。 実際に教員をやっていた中沢氏の言うことは説得力がある。 「ようするに人材難なのだが、そもそも人材を育てるという発想がない業界なので、頭数は揃っても、慢性的に人材不足なのである。(自治体によっては頭数も揃えられないのは周知のとおりである)」 「校長は何人退職しようが療養休暇に入ろうが、ペナルティはない。まともな民間企業なら、自分の部署の人間が何人もいなくなれば、管理職はそれなりの処遇になるであろう。ひとり採用するにもそれなりの経費はかかっているのだから。」 こんな状態に誰がしたのか…。 |
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