考えたこと2

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小学校の常勤講師
大学でキャリア支援の仕事をしているとき、近所の教育委員会から相談に来られた。
ぼくのいた大学は初等教育の免許などなかったので、何かと思ったら、中学校の教員免許でもいいということだった。
「えー、ほんまかいな」という感じだったが、話を聞くと先生が足りないということで、小中一貫などもやっているから、中学校の免許でも講師という形で…、ということだったと思う。

通信教育で小学校の教員免許を取り、まだ採用試験に受かっていない卒業生が、来年から担任を持つことになりました、と言ってきたこともある。
これも、「えー、ほんまかいな」という話だった。
講師という扱いで、本式の?採用ではないはずだったが、人が足りなかったのだろう。
その後どうなったかはわからないが…。

でも、そんなことをやっていて、教育の質は保たれるのだろうか。
いつも書いている小学校の算数の「割合」の話ではないが、本当にちゃんと教えられているのか心配になる。

と思っていたら、小学校の常勤講師が差別待遇だ、という記事があった。

仕事内容は常勤講師も正規教員も変わらないのに、給与が400万と700万の違いがあるという。
ほぼ倍だ。
ずっと常勤講師を続けてきて、45歳になった人が言っている。

「私は19年間講師として働いてきました。45歳になってようやく正式に教員に採用されましたが、いま改めて感じているのは、常勤講師の制度は差別でしかないということです」

19年間ずっと採用試験を受けていたのかどうかはわからないが、常勤講師を続けた方もすごいと思う。
その間、採用試験に落ち続けたのではないとは思うが…。

小学校ではバカみたいに「公平」が大事だと言って、女の子も騎馬戦をやったり、かけっこで、事前にタイムを測定してわざわざ「差がつかないように」走る組を決めたりしているのに、同じ仕事で倍ほどの差とはおかしな話だ。

待遇もひどいらしい。
1年ごとに転勤で、いきなりクラスを任されたりするそうだ。
荒れているクラスの担任を任されたりもするらしい。
荒れているクラスこそ、正規採用の教員がやるべきだが、どうなっているのか。

取材されている講師だった人は、ようやく正規採用されて、今は教育委員会と常勤講師の待遇を上げるために組合を作り交渉しているとのこと。
それ自体は素晴らしいことだが、何年も採用試験に通ってない人が教員を続けていていいのか、という疑問を持つ。

小学校はその後の勉強の基礎になる時期。
その時期をいい加減に扱っていないか。
本当に何度も書くが、小学校で算数に躓いたら、大学までそのままになる。
一番大事なのは、最初に教える小学校。
何度もいうが、その教員がこんな状態でいいのだろうか。

常勤講師は4万人もいるらしい。
待遇は改善すべきだと思うが、教育の質についても記事を書いてほしいと願う。



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