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2007.02.18 Sunday
ラブソング
高校生の頃にビートルズを一番よく聴いた。(もちろん、解散した後である。)
ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人組。 "Beatles"はカブトムシの"Beetle"の二つめの"e"を"a"に変えるよう、神さまのお告げがあって決めたグループ名だ…というような記事を雑誌で見たことがある。そんな、まことしやかな伝説が似合うグループだった。 ほとんどの曲は、ポールとジョンの共作になっている。 解散後、どの曲はどちらが作ったとか、いろいろな噂が出たが、実際のことは知らない。 僕はポールが好きだった。 解散した後の曲をみていると、ジョンの曲はメッセージ性が強い。 イマジンやハッピー・クリスマスなど…。人類や戦争について歌っていた。 きっと、ビートルズの曲でもメッセージ性の強い曲はジョンが作ったのだろう…と思う。 それに対して、ポールの曲はシンプルできれいな曲が多い。 演奏でいうと、ポールのベースはすごいと思う。 ペニー・レインとか、カム・トゥゲザー、ドント・レット・ミー・ダウンなど、メロディックなベースラインはビートルズの大きな魅力だった。 当時のポップスとしては新鮮だった、凝ったコード進行などは、きっとポールのアイデアではないか…とずっと思っていた。 ポールの解散後の曲に、"Silly Love Songs"というのがある。 この曲は、ポールのメッセージだと思う。 「君は世の中には、バカなラブソングであふれかえっている…と思っている。でも、中にはそんなラブソングで世の中を埋めつくしたいと思う人もいる。君も恋したらわかる。それは、バカなことじゃない…」というような歌だった。 ジョンの平和へのメッセージとは違うが、楽しい歌だ。 アメリカのポップスも、イギリスのポップスも、ラブソングの宝庫である。 全体のどれくらいの曲が、ラブソングなのだろうか…。 スタンダードと呼ばれるような曲は、ほとんどがラブソングではないかと思う。 もちろん、「想い出のサンフランシスコ」や「我が心のジョージア」のように、郷愁をメインに歌ったものもあるのだが。 キリスト教徒でもないし、Loveという言葉にそんなに思い入れがあるわけではないのだが、ラブソングはいいと思う。 もちろん、失恋もアリだ。 「煙が目にしみる」は失恋の名曲である。 英語を母語としている人たちは、英語のラブソングを聴いて、どう思うのか、実際のところはわからない。 僕らは、本当の意味をわからずに、いいなあ、と思っているだけなのかもしれない。 それでも、ポールの思いには共感できる。 調べてみると、"Silly Love Songs"は、解散後ジョンからの批判に応えた曲とのこと。 平和のメッセージを発したジョン・レノンは、ホントにすごいと思う。 でも、やっぱり僕は"Silly Love Songs"を歌うポールが好きだ。 たとえ、世の中を変えなくても、ラブソングは人を救うことができるから。 |
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