考えたこと2

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遠い世界に
何かを書こうと思って、パソコンのキーボードをさわったら、「遠い世界に」という言葉が出てきた。

ティーン・エージャーの時に歌った歌は、なかなか忘れない。
数年前にNHKでフォークソングの特集を見た時にも、歌詞が口をついて出てきた。

五つの赤い風船というグループが歌っていた。
西岡たかしがリーダーで、オートハープ(というらしい)を弾いていた。
女性ボーカルが上手で、ギターに中川イサトというメンバーがいた。
中川イサトは今でもソロ・ギタリストとして活躍している(と思う)。

何でこの歌を思い出したかというと、こないだ、NHKでインドの特集をやっているのを見たからだ。
今のインドはすごい。
ネルー首相の「頭脳立国」という精神に則って、インドを豊かにしよう…と頑張っている若者がたくさんいた。
インド工科大学というところが紹介されていたが、30万人から5000人を選抜するという入試で、見るからに賢そうな人たちが、必死で勉強していた。
明治時代の日本人も「殖産興業」を旗頭に頑張ったんだろう。

僕ら、昭和の子は、高度成長の時期に学生時代を過ごし、会社に入ってしばらくしてバブル崩壊まで、日本の世紀というような時代を過ごしてきた。
Japan as No.1といわれるところまで行って、落ちてしまった。
インドの若い人たちを見ていて、「国」というものを感じ、僕らの若い頃は…と思い出すと、この歌が出てきた。

1969年にリリースされたらしい。僕が12歳の時。
寿命の長い歌だった。高校生のときに、みんなで歌った覚えがある。
懐メロという感覚ではなく、リアルタイムに生き残っていたと思う。

戦前を否定し、戦後の高度成長で豊かになり、そのために目標を失った時代だったのかもしれない。
三番の歌詞が印象的だ。

 雲にかくれた小さな星は
 これが日本だ 私の国だ
 若い力を体に感じて
 みんなで歩こう 長い道だが
 一つの道を力のかぎり
 明日の世界をさがしに行こう

若い人たちの中には、漠然と、この国はこのままではいけない…と思っている人もいて、この歌が歌い継がれたのか。

もちろん、インド工科大学の若者たちには歌など歌っている暇はなさそうだった。
彼らにどれくらい「国」を背負っているという気持ちがあるのかはわからない。

でも、彼らを教えていた50代くらいのインドの人は、「国」を意識していた。

「これが日本だ 私の国だ」という歌詞…あの頃自分はどんな気持ちで歌っていたのだろう。

 力を合わせて 生きることさえ
 今ではみんな 忘れてしまった
 だけど僕達 若者がいる

1969年か…。

もう、若者ではないが、がんばらないとね。




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