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2023.07.11 Tuesday
人はなぜ笑うのか?
笑いの世界的な専門家、ロンドンの認知神経科、ソフィー・スポット氏の笑いについての記事を見た。
それによると、人が笑う理由は4つあるという。 理由の1つ目は「社会とのつながりのため」で、2つ目は「感情を隠すため」、3つ目は「体の反応」、4つ目は「面白いものを見つけたとき」だという。 まあ、そういう理屈は分からなくもないが、どうも腹にストンと落ちない。 もっとプリミティブな理由があるはずだ。 ぼくは桂枝雀の言っていた、「緊張と緩和」の方が納得できる。 人が笑うのは、直前の緊張が緩和したときだ、という理屈。 そして、それはなぜ人間だけが笑うのか?ということにつながり、その先は心理学者の岸田秀の「人間は本能が壊れているから」というところにつながるのだと思う。 動物が笑わないのは、本能に従って生きているからで、それが壊れている人間は社会を作り、文化を作って生きてきた。 本能が壊れているから、人間同士の関係に動物にはない緊張が生じる。 それを緩和させるのが笑いの働きだ。 人は擬人化したペットに対して笑うことがあるが、自然を見て笑うことはない。 結局は人間関係の中で笑う。 笑うことで緊張を緩和している。 漫才でいうと、ボケのセリフに「?」と思って、ツッコミにセリフでそれが解決するときに、笑いは生じるということだ。 そういう意味で、「社会とのつながりのため」、というのは笑うことで緊張を緩和し、人間関係を円滑にしている、ということだろう。 「感情を隠すため」というのは照れ笑いというやつだ。 笑ってごまかすことで、余計な緊張を取り除く。 「体の反応」というのは、くすぐられたときに笑うことで、これは物理的な反応。 「面白いものを見つけたとき」、の「面白い」はコメディーなどのことらしい。 それこそ緊張の緩和だ。 記事の後半では笑うことのメリットが紹介されている。 緊張を緩和してリラックスできるのが笑いの効用。 笑うとキラーT細胞が増えて、ガンにもいいと聞いたことがある。 笑って生きることは大事なことだと思う。 |
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