![]() |
2018.09.25 Tuesday
若山牧水
宮崎県に短歌甲子園という高校生の短歌コンクールがある。
NHKのFMシアターでドラマをやっていた。 宮崎は若山牧水の生まれ故郷で、若山牧水記念館が日向にあるという。 若い頃に、仕事で宮崎にフェリーで行っていたが、残念ながら一度も聞いたことがなかった。 若山牧水という名は聞いたことがある。 昭和初期の歌人。 たしか赤い椿、白い椿という句があったと思ったが、別の人の俳句だった。 その程度の知識。 ドラマの中で、若山牧水の歌が出てくる。 白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよう ぼくは学生時代、散文は得意だったが、韻文はダメだった。 詩というものが、わからなかったのだ。 だから、生涯詩に感動することなどないと思っていたが、この歌を聞いたとたん「いいなあ」と思った。 空の青と海の青(歌ではここは「あを」と書いてある)の水平線をバックに、白い鳥が一羽飛んでいる景色が思い浮かんだ。 哀しからずや、というのは、哀しいほどに孤高な感じがする。 自然と生き物の対比なのか、それとも、一羽で生きている姿なのか‥。 とにかく、景色が初めて頭の中に浮かんで、「ああこれが詩か」とわかった次第。 だから、学校教育で詩も習うんだろう。 日本人の教養として習うという意味はわかっていたが、年をとってわかる時が来るということだ。 その日が来るから、知っておけということなのだ。 なんでこんなしょうもないことを習うんだろう、と思っていた自分が情けない。 きっとこれをテレビでやっていても、わからなかったと思う。 音だけだから、いいのだ。 ドラマはNHKの「らじる☆らじる」の聴き逃しで、今週いっぱい聞けるので、興味のある方はどうぞ。 ↓ らじる☆らじる |
![]() |