考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< March 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
ぼくのギターヒーロー
こないだ、ポール・マッカートニーがギブソンの不振に関するインタビューで、「今はギターヒーローがいない」と言っていた。
たしかに、今の若い人たちに「ギターヒーロー」と言っても、「なんのこと?」という感じだろう。

ぼくは14歳でギターを始めたから、ギターヒーローというか、あこがれのギタリストはたくさんいた。
最初はアコースティック・ギターだ。
まずはポール・サイモンのフィンガーピッキング。
彼はサイモン&ガーファンクルの一人として有名だが、70年代前半にギターを弾いていたぼくにとっては、フィンガー・ピッキングの達人だった。
「4月になれば彼女は」はだいぶ練習したなあ。

そして、ジェイムス・テイラー。
シンガーソングライターだったが、ギターもうまかった。
当時のギター雑誌に載っていて、練習したものだ。
ギブソンの低音が効いたギターだった。

高校くらいになると、エレキの影響が大きくなって、ジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトンは友人たちの影響で聞いた。
ぼく自身はハードなものは好きではなかったから、日頃はあまり聞かなかったが、とにかく、どうやって音を出しているのかわからない、という感じだった。
その頃からいつかはエレキギターという感じだった。

エレキギターを買ってからは、日本人では鈴木茂や高中正義。
どちらかというと、クリーンな音が好みだった。
クロスオーバーというのが流行って、その中ではラリー・カールトンも好きだった。
当時テープを買って練習したが、結局挫折した。
あの頃もっと練習しておけば…というのはあとの祭り。

最近は古いジャズになるが、ハーブ・エリスやパット・マルティーニなど。

でも、あえて一人選ぶとすると、初期のユーミンの頃にバックをやっていた鈴木茂だ。
地味なギタリストで、ソロのアルバムはあんまり出していない。
それでも、あの当時の演奏は好きだった。
彼よりもテクニックのあるギタリストはたくさんいると思う。
普通のギター弾きのギターヒーローではないだろう。

それでも、ぼくの一番のギタリストはやっぱり鈴木茂。

初期のユーミンの歌のバックや、間奏のソロは彼ならではのものだ。

最近はどうしているのだろう。
もう60代の後半はいっているはず。

元気で頑張ってほしい。



| | 考えたこと | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
ハモンドB3
今日はジャズオルガンのライブに行った。
大阪のミスター・ケリーズという小さな店。
ギターの先生もバックで出た。

聞きに行ったのは、70年代に製造中止になったハモンドB3という楽器。
1955年から75年まで20年間生産された。
その1台をライブハウスに持ち込んでの演奏。
ハモンドB3の楽器部は200キロ以上あり、音を出すレスリースピーカーという大きなスピーカーボックスが50キロほどあるという。

レスリースピーカーは、スピーカーにモーターが入っていて、上でホーン型のスピーカーが回っている。
スピーカーが回って、音にうねりを出すのだ。
回る速さは楽器側でコントロールしているらしい。
もちろん、スピーカー部にも真空管が何本もあった。

浜田恵子というオルガニストによると、楽器の中も真空管のかたまりみたいになっているという。
トーンホイールという円周がサイン波上に波打っている円盤をモーターで回し、電磁ピックアップで音を出す仕組み。
エレキギターと同じだ。
ハモンドB3には91枚のトーンホイールが入っている。
スイッチを入れて、それらが回転を始めて安定するのに時間がかかるから、なかなか音が出ない。
まるで家具のような楽器。

しかし、ライブが始まるとすごい迫力だった。
うねる音が響いてくる。
いろんな音が出る。
ドローバーというレバーを調節しながら弾く。
アナログな楽器と友だちになって、使いこなしていた。

圧巻だったのは、アンコールのジョージア・オン・マイ・マインド。
歌うようなオルガンだった。
あの音はハモンドでないと出ないんだろう。

ああいう音を聞くと、生きていてよかったと思う。
心に響く音だった。

音は単なる空気の振動だが、あれは魂の振動だ。

ハモンド、万歳!

| | 考えたこと | 00:45 | comments(0) | trackbacks(0) |