考えたこと2

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鬼平The Final
長らく続いた鬼平犯科帳がついにファイナルを迎えた。
先週の放送で、中村吉右衛門が演じる鬼平こと「長谷川平蔵」は撮り納め。

シリーズ物をやっていたのが、2001年までで、2005年からはスペシャル版を年に1回撮っていた。
それもついに終わる。
主人公役の中村吉右衛門が70歳を超えて、もう鬼平役はキツイと思わせるようになったからだ。
それ以外の出演者もみんな1年に一つ年をとる。
主だった出演者はほとんど還暦を超えるという状態で、よくやっていたと思う。

1989年、シリーズが始まって以来、30人以上が鬼籍に入ったとのこと。
鬼平の家内役の多岐川裕美、密偵のおまさ役の梶芽衣子など、女性ももう65歳を超えた。
一昔前なら、もうとっくに終わっていたはずだが、メイクの技術や人間の寿命が伸びたことが可能にした。

普段、再放送でやっている昔のものを比べると、どうしようもなく年を取ったことがわかる。
テンポもスローだし、物語はちょっと湿っぽい。
出演者の平均年齢がそうさせるんだろう。

でも、さすがに「神妙に縛につけ」というようなセリフは声も出ていて迫力がある。
やっぱり歌舞伎役者だ。

27年間、やってきたシリーズ。
スタッフも役者も、終わるにあたっては感慨無量だったと思う。

鬼平の目にも涙…だったかもしれない。

大滝の五郎蔵という密偵役の役者、綿引勝彦がインタビューで言っていた。

「この役をもらって、下手なことはできないと思った」

問題を起こしたりすると、他の出演者やスタッフに迷惑をかける、という意味だろう。

そういう思いを持った役者やスタッフが集まって、長い間の信頼関係を結び、鬼平犯科帳というドラマが成り立っている。

今のドラマは3ヶ月撮って終わり。
予算が減り、そういうやっつけ仕事しかできないのは仕方がないが、海外のドラマはシーズン5以上のものが多い。
半年シリーズを何回か演って、初めて役者に役がつき、スタッフも含めて制作側の息も合ってくる。
そういうもんだと思う。

日本の時代劇の名作が一つ終わった。

お疲れさまでした。


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