考えたこと2

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ボス シカゴ市長R.デイリー
ボス シカゴ市長R.デイリー マイク・ロイコ 平凡社

大好きなコラムニスト、マイク・ロイコの本を探していて、古本を見つけた。

この本はマイク・ロイコが1973年に書いた、シカゴの市政の内幕を暴いた本。

マイク・ロイコは、コラムの名手だが、この本では辛口の批評を控え、どちらかというと淡々とシカゴの市政を20年以上牛耳ってきた、R.デイリー市長の行状を書いている。

いかにデイリー市長が集票マシーンを操ってきたか、いかに黒人をひどい目にあわせてきたか、どんなふうに有力な投票者に利益誘導してきたか…、こんなことがまかり通っていいものか、と思わされる。

このデイリー市長のワンマンさにも驚くが、彼が持っている集票力を期待して、民主党の大統領候補までが彼にすり寄るところまで描かれている。

この本を読んで、民主党に対するイメージが変わってしまった。

しょせん、政治家は票がほしい。それがどんなふうに集められた票であっても、票がほしいのだろう。

そして、アメリカも日本も、似たようなものだ…と思った。

何せ、この本で描かれたデイリー市長は結局5期21年市長を務め、その後は息子がいまだに市長をやっている、ということなのだから。

ネットで見ると、デイリー市長はいろいろな功績を残している…となっている。
空港やビルなどの整備…、それは事実なのだろう。

ロイコ氏のこの本をもってしても、デイリー市長の座は安泰だったということなのか。

悪いヤツほど、いいこともするということなのかもしれない。

ぼくは、てっきり本の最後にデイリー市長が失脚するものとばかり思っていた。
でも、そんなヤワなヤツではなかったということだ。

それほどまでにすごい地方政治のボスだったのだろう。

マイク・ロイコがこの本を書くのは勇気が必要だったはずだ。

アメリカでも、大統領選で票を動かすことができるボスは、何があっても生き延びられ、賞賛されるということなのか…。

そういうことがわかる本でした。






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