考えたこと2

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尼崎市USB紛失事件の賠償
世間を騒がした尼崎市のUSBメモリ紛失事件だが、9日に市側が対応について発表したとのこと。

ITの仕事の闇」という記事を書いたが、今回の市の対応もどうかと思う。

事件が起きたのが去年の6月21日、そこから第三者委員会を設置して去年の11月28日に調査報告書を受領した。
その報告書に従って、去年中にハード面としては「サーバールームの監視カメラ増設」「委託業務へのファイル転送サービスの導入」、ソフト面としては「契約事務マニュアルの作成や特記事項の更新」など規定面の整理、全職員への情報セキュリティ研修の実施などを行った。

さらに、追加として今年度中に、監査の実施や、サーバールームの入退室の厳格化、CIOの新設、専門職の強化、研修の充実などを行うとしている。

例によって、役所のITベンダーへの丸投げ体質の反省や、外部からの批判についてはノーコメントだ。
報告書内にある記述は、

「市職員の一部が再委託・再々委託の事実を知っていたかのような報道が一部にあるが、何よりこうした疑義を生じさせないためにこそ承諾等は書面によるべきことを規定しているのである。B 社は再委託・再々委託について「書面」によって尼崎市から承諾を得るべきだったにもかかわらず B 社はその義務を怠った。尼崎市が B 社の臨時特別給付金対応業務委託(の一部)の再委託・再々委託を明示的に承諾した事実はなく、また、書面承諾に相当するような黙示の承諾を推認させる確たる証拠もない。なお念のため、当委員会は、尼崎市職員が上記業務委託に関し再委託ないし再々委託の事実を知っていたかを尼崎市職員らに確認したが、再委託や再々委託の事実は知らなかったとの回答を得、その裏付けを得るため、A 本人や B 社執務室内で稼働していた再委託先・再々委託先の従業員らにも直接確認を行った。それに対し、再委託先・再々委託先の従業員らは、自分は B 社従業員であるかのように市職員と接するようにとの指示を長年受けてきており、自身が B 社以外の会社に所属することは尼崎市には秘密にするよう口止めされていた、と説明した。市職員と初めて接する場合も、一緒にいる B 社従業員らは市職員との間で名刺交換はするが、自身らは名刺交換をせず、B 社従業員であるかのように市職員と接し、その場に一緒にいる B 社従業員らもそうした接し方を否定せず、再委託先ないし再々委託先の従業員であると市職員に紹介することは一切なかった。B 社執務室の管理責任者である B 社従業員は当委員会に対して、再委託先・再々委託先の従業員らには、自身らが B 社従業員であるかのように市職員と接するよう指示したことも認めている。再委託先・再々委託先の従業員らは、市職員と飲食を共にすることは過去十数年来なく、そのため市職員との間で打ち解けて素性を明かす機会もなかったと当委員会に説明している。」

というようなもの。

委託先からは、匿名で文春に告発があった。

「「Aさんは20年も尼崎市に出入りしており、長年、市の担当者とも深い付き合いがありました。にもかかわらず、Aさんの所属が“再々委託先”だったということを『把握していなかった』わけがありません。
 確かに、今回の件は尼崎市に対して再委託の事前届はしていません。ですが、これは裏を返せば『そもそも再委託はされていることを尼崎市の職員が当然認識していると考えていたから』という側面もあるのです。20年近く行われた慣例で、市と業者で馴れ合いが起こってしまっていました」」

20年も働いていたということで、こちらの方が信憑性がある。
賠償として、市の立場を忖度した第三者委員会の、A4サイズで38ページの報告書に対して、経費の賠償が約2500万円となっている。
おまけに市の職員の、この件に関する残業代まで約200万円を請求している。

この金を払うBIPROGYも大変だ。

罪の意識があるのか、USBメモリ紛失による信用毀損などについては、賠償は請求しないとのこと。
理由は損害額の算定が困難ということだ。
さすがに、市も気が引けたのだろう。

もう誰も下請けしてくれなくなると困るのは市だ。

そういう自治体が増えてくると思う。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 20:34 | comments(0) | trackbacks(0) |

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