考えたこと2

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波平批判
ノリスケに続いて、サザエさんの父親の波平が作品中で批判されたらしい。
ヤフーニュースに載っていた。

内容は、波平が長男のカツオに厳しく、カツオの友だちや末っ子のワカメには優しいという不公平を扱ったもの。
カツオが一計を案じ、ワカメに汚れた足で廊下を歩かせ、案の定波平がカツオを怒ると、カツオが確かめもせずに自分を怒ると文句を言う。それでも波平が「ワシを責める前に、怒られるようなことをせんようにするのが先だ」とカツオの主張を一蹴するという話。

ぼくらサザエさんの40年越しのベテランは、そんなものだと思って見てしまう。
普段からカツオはいろいろあるし、当然といえば当然だと思うのだ。

まだ学生の時、落研の先輩がサザエさんを見ていて「ペーソスあるなあ」と言った。
笑いの中に、なんとも言えない哀れさがある、ということだ。
世の中は不条理なものだ。
それはみんながわかっていることだった。

その不条理がアタリマエのことだという感覚が、時代が進むに連れて、どんどんなくなっていったと思う。
社会の不条理に対する許容度が下がったのだ。
特にインターネットで匿名で意見を表明できるようになってからは、それが助長された。
最近はサザエさんが非難の対象になることも多い。
少しでも不条理なら、非難する。
それだけたくさんの人に共有されているということだろうが…。
実生活では口に出して言えないことでも、言えてしまう。
それが余計に非難の気持ちを増幅させる。

社会があまりにも公平、平等を目指し、個性は尊重されるべきという姿勢が、不条理を許さないのかもしれない。
ぼくらの世代は、そんなことは建て前ではわかっていても、世の中は不条理なものだということを身体で覚えたような気がする。
体罰はあったし、親や先生はいくら間違ったことを言っても聞いた。
たしかに陰で文句は言ったが、インターネットなどなかったから、それで終わりだった。

時代は進んだが、世の中が不条理なのは変わらない。
コンプライアンスなどは厳しくなったが、どうしたって不条理なのだと思う。
そんな中で、サザエさんを非難するようなメンタリティでは生きにくいだろう。
うらみ・つらみばかりになってしまうのではないか。

何となく、そう思う。

そういう意見がネットに出ると、ついつい「頑張れ波平」と声をかけたくなる。

若い人たちはそれで生きやすくなっているんだろうか。

| | 考えたこと | 20:55 | comments(0) | trackbacks(0) |

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