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2026.01.12 Monday
令和の鬼平犯科帳
新しい鬼平は松本幸四郎。
何作か作られて、正月にやっていたのを録画した。 80年代の鬼平は、どちらかというと鬼平と密偵の関係がメインだった。 ところが、新しい鬼平は同心との関係に変わったと思う。 それと、変に重々しい。 毎週作られていた80年代とは違って、年に数本という寡作だ。 だから、重々しく作らないといけない、とでも思っているようだ。 とにかく鬼平が出てくる火付盗賊改の場面が暗い。 変に重々しい感じを出している。 ただただ重いだけでは、本当の重さは伝わらない。 軽い場面があって、初めて重さが伝わるのだと思う。 密偵たちと鬼平の関係は、上司と部下との関係ではない。 お互いの信頼に支えられた関係だ。 そこには人間的な感情がある。 鬼平犯科帳が長く愛されるのは、この密偵との関係があるからだろう。 いろんな事情で盗賊をやめて、密偵に変わる。 その彼らがいろんな葛藤を抱えながら、盗賊を捕まえる側で活躍することが魅力なのだ。 同心たちはあくまでも脇役のまた脇役なのだ。 その構造を変えて、重々しい鬼平ができた。 それが好みならいいのだが、ぼくはもう少し明るく、ユーモアがほしい。 それがないと、重いだけでは本当の勧善懲悪になってしまう。 池波正太郎の作品が愛されるのは、「悪いことをしながら、いいこともする」という人間の二面性をうまく描いているからだろう。 今回の鬼平も早く一皮むけてほしいものだ。 |
