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2022.08.27 Saturday
ヘテロジニアスインテグレーション
集積回路の性能は信じられない勢いで上がってきた。
90年代ののスーパーコンピューターの計算性能が、今のスマホと同じという話もある。 これはトランジスタの加工をナノメートル単位で小さくしていくことで達成された。 小さくすることで、たくさんのトランジスタが集積でき、演算ができるようになる、ということだろう。 その精度は、10ナノメートルから、7、5と下がってきて、今や3ナノメートルにする勢いだ。 ところが、その動きがちょっと止まったらしい。 新しい技術が出てきたのた。 それがヘテロジニアスインテグレーションというもの。 ヘテロジニアスとは「異質の、異種の」といういみ。 インテグレーションは統合だから、異質のものの統合ということになる。 簡単にいえば、微細な加工が必要な部分と、そうでない部分を一つのパッケージに積み重ねて多層構造にする。 2階建てで作るというイメージ。 従来なかった2階の部分は、そんなに微細にする必要がないもの。 つまり、「枯れた技術で作れる」ということで歩留まりが上がり、コストが安くなる。 この技術で一歩先に出ているのがAMDだ。 ぼくが今回買い換えたノートPCはAMDのCPUを使っている。 安くて速いという評判だから、初めてIntel以外のCPUを使ったものを買った。 一部のチップでは既に3階建てになっているらしい。 そういう技術革新ができることで、また速く安くなる。 平屋から、2階建て、3階建てということだ。 国産のCPUなど全く手が出ない状況だが、2階部分の「枯れた技術」というところでは、日本にも強みがあるように思う。 80年代の日本の強みを取り戻してほしいものだ。 |
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