考えたこと2

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スキルの壁
今の日本経済を活性化させようとすると、衰退産業から将来有望な産業に人が移動しないといけない。
そのために必要なのは、雇用の流動化。
今の日本は正社員が終身雇用、年功序列で動けない。
それはその人にとっても、会社にとっても、社会にとってもあまりいいことではないと思う。

そこに、もう一つの問題がある。
それは仕事を変わろうとした時に、その仕事に見合うスキルがついていない、ということだ。
変わろうとしても、変われない。
そのために、職業訓練などという名前で流動化をすすめる方策をやっている。

ただ、終身雇用で長く守られてきたからか、このスキルをつけるための公的補助が日本は少ないのだ。
今回のコロナで、打撃を受けているのは外食産業などのサービス業。
一方、人手が足りなくなっているのはリモートワークなどのサポートを行うIT系だろう。
そもそもIT系が足りないから、デジタル化が遅れているという側面もあると思う。
このあたりは大学の人材育成に問題があるのだろう。
既存の学部を潰せないのだ。

話がそれた。
仕事を変わるためには、求められるスキルが変わる場合が多いということだ。
こないだの日経にはこんな記載があった。

「日本の雇用政策は、休業手当の一部を補助する雇用調整助成金(雇調金)を柱にしてきた。今回も政府は特例措置を導入した。失業率は3%程度と諸外国に比べて低い水準だが、支給決定額は11日までに2兆4千億円を超え、財源確保も厳しさを増す。労働市場の調整機能をゆがめている側面も否定できない。

雇調金が手厚い半面、職業教育への支援は貧弱だ。経済協力開発機構(OECD)によれば国内総生産(GDP)に対する職業訓練への公的支出の比率は日本は0.01%。ドイツやフランスの10分の1以下だ。職業紹介など公共職業サービスも手薄だ。英国や韓国は今夏以降、就労体験者を受け入れる企業などへの補助金導入を決め、就業支援にも力を入れる。」

政府は失業者を減らそうとするために、今の仕事に留まらせるインセンティブを与えている。
それが雇用の流動化を阻んでいる面もある。

職業教育にもっと力を入れるべきだと思う。
人生100年という時代、仕事を変わってのセカンドキャリアや定年後のキャリアを作っていかないといけない。

とにかく正社員を守ってきたのが今の日本。
いまだに一部の政党も含め、みんなが正社員になればいいと思っている。
それは逆なのだ。

みんなが非正規社員になる社会。
いまやそういう社会を目指さないと、生き残っていけないのだと思う。

そのためには生涯学習や全ての年代にわたる職業教育が必要なのだ。


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