考えたこと2

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教育困難校
日経に教育困難校の記事が出ていた。
元公立高校教員の教育ジャーナリストが書いている。
今や日本の高校進学率は98.8%。
高校は学力レベルで厳格に序列化されているとのこと。
レベルは進学塾が行う模擬試験で決まるらしい。

この序列の下部に位置するのが「教育困難校」。
小中学校で学ぶ内容の半分も理解しておらず、学習習慣が身についていない。
勉強や努力に対しても、価値を見出していない生徒が多い。
要するに、小中学校の義務教育でつまづいた生徒たちが入っているということだ。

ぼくは義務教育はすごく大事だと思う。
義務教育の知識さえあれば、世の中を渡っていける。
基本的な知識も十分だ。

高等学校というのは、高等な知識を与えるところ。
義務教育以降の知識はあるに越したことはないが、無くても十分生きていける。
今はYoutubeだってあるのだから、パソコンで自習もできるのだ。

新卒の就職時の筆記試験だって、ほとんど小中学校の知識でいける。
一部の数学は高校の知識だが、それができない大学生だって山ほどいるのだ。
むしろ、なぜ大学生ができないか、ということのほうが重要だ。

分数がわからない大学生がいる、と言われたのは90年代。
文系の入試から数学が必修でなくなったのが80年代後半くらいか。
今や、小学校の先生の中にも、割合の概念がわからない人がいると思う。

こんな状況になったのは、一つには大学が入試のレベルを下げたことがある。
入学者を確保するために、科目を減らし、簡単にした。
そして、入れた学生をちゃんと教育しなかった。
何度も書くが「割合のわからない学士を世間は認めない」ということだ。
実際、中古車販売の社長に、最近の学生は算数がでけん、と驚かれたことがある。
高卒の自分と比べて言っているのだ。

もう一つは社会も無関心だったということ。
90年代に分数ができない大学生、というのがちょっと話題になったが、みんな無関心だった。
教育関係者ですら、無関心。何の対策も打てていない。
今の下位の大学生の状況がその証拠だ。

やはり政治が動かないといけないのだろう。
もっと地方の政治家は教育について真剣に考えるべきだ。
教育を政治から独立させたのはいいけど、今はもっと口を出さないといけないと思う。

たくさんの若い人たちが、学べないまま大人になっているのだから。






| | 考えたこと | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
緊張すること
学生と面接の練習をすることがよくある。
想定するのは、学生の「素」の姿を知りたい、という面接。
だいたい、どの就活情報を見ても、人事のコメント見ても、見たいのは学生の「素」の姿だ。
したがって、ぼくはいつもフレンドリーな面接官をやる。

時には、ちょっと圧迫気味でお願いします、という要望もあるが、最近はほとんどない。
1対1の相談の中で面接練習をやるので、学生は気分的に楽だと思うのだが、やはり緊張するらしい。

全く緊張しない、というのはダメだと思う。
やはりちょっとの緊張感はないと、面接はうまくいかない。
ピリッとした感じが出るからだ。

一方で、緊張しすぎる人もいる。
今まで話をしていて、それでは面接の練習をしよう、という手順をふんでやっているのだが、それでも緊張するという。
結局は信頼関係なのだろう。
面接相手との間で信頼関係を感じられないと、過渡の緊張にもなるだろう。
そういうシグナルをどう感じるかだ。

中には会社からかり出されて、仕方なく面接官をやっている人もいるようで、時々ひどい話を聞くこともある。
学生は真剣なのだから、本当に気の毒に思う。
社会に出る入り口のところで、いい加減な面接をやられると、その後立ち直るのに苦労することもあるのだ。

一般的な就活の面接は準備ができる。
定番の質問も決まっているし、付随する質問もだいたい決まっている。
だから、それを練習しておけばいいのだが、それを教えてくれる人がなかなかいない。
ネット上にそんな情報がたくさんあるのだから、見たらいいと思うのだが…。

いったん、自分のペースができたら、面接はうまくいくと思う。
面接相手との信頼関係を作ることと、定番の質問に対する答えを考えておくこと、この2つだ。
信頼関係で大事なのは、まずは外面的なもの。
笑顔と明るい声だ。
そんなに難しいものではない。

プレゼンのハウツー本に、「緊張はなくすものではなく、生かすもの」と書いてあった。

「相手に自分の思いを伝えるためには、伝える人は緊張していなければいけないのです。そして「聞いた人が感動して行動を変えてもらう」という目的を達成するためには、緊張をなくすのではなく、緊張を生かすことが大切なのです。」

ということだ。

そういうふうに、緊張と仲良くすることが面接の極意だと思う。



| | 考えたこと | 00:36 | comments(0) | trackbacks(0) |