![]() |
2014.05.16 Friday
うれしいかなと思っております
最近の日本語はオカシイと思う。
今日も、イベントを開催した主催者にインタビューしていたが、その人が言うには「来ていただければ、うれしいかなと思っております」ということだった。 「うれしいかな」の「かな」は終助詞と呼ばれるもので、文末について意味をつける。 「かな」は基本的には「か」と同じで、疑問を表す。 どちらかというと、「かな」になると自問ということらしい。 つまり、自問自答で相手に応答を要求しないということ。 「うれしいかな」というのは「うれしいだろうか」ということだが、ニュアンスでいえば、「たぶん、うれしいだろうと思っています」みたいな意味だろう。 冒頭の、「来ていただければ、うれしいかなと思っております」というのは、「もしもお客様がきてくれたら、多分うれしいと思うと思っております」ということになる。 かなりの婉曲(遠回しの)表現だ。 来てくれたらうれしいです、となぜストレートに言わないのだろうか。 もしだれも来なかったら、自分が傷つくのを恐れているのだろうか。 それとも、ストレートに言うと、来ないと悪いと客に思わせるのを遠慮しているのだろうか。 何となく、自分が傷つくのを恐れているような気がするなあ。 実際に誰かが来るかどうかはどうでもいい事だ。 自分の気持ちをはっきりと言ってくれたほうがスッキリする。 いずれにせよ、「うれしいかなと思っております」というのは、婉曲過ぎて、奥歯にものが挟まったような言い方だ。 みんな自分が傷つくのがこわいのだろうか。 もしもだれも来なくても、構わないよ、と言っているようだ。 何か一生懸命やって、ぜひ来てほしいと願うことがかっこ悪いことのように思うのかな。 そうだ、きっと思うのだろう。 来るか来ないかは相手のことで、関係ない。 自分は、来てほしい、と言うべきだろう。 なんかオカシイ。 |
![]() |