考えたこと2

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禁煙
久しぶりに小林秀雄の講演CDを聞いた。
一時は小林秀雄にはまって、何度もCDを聞いたものだ。
全部で16枚。
いずれも味わい深いものばかり。

本居宣長の本を書いていた頃の講演だ。
他愛ない話から始まって、コレステロールの話や漢方の話が続く。
彼は胃が悪かったのだが、タバコを辞めて良くなったという。

医者に診てもらって、タバコをやめろと言われて、その場でタバコとライターを置いて帰ったという。
そしたら、医者が追いかけてきて、タバコとライターを返されて、医者に「いつもタバコとライターを持っている状態でないと、本当にタバコはやめられないぞ」と言われる。
「なるほど」と納得して、持って帰って、それから禁煙した。

そのときに言っていたのが、原稿を書く時の間合いだという。
自分は原稿を30数年書いてきたが、禁煙して数カ月間書けなかった。
これはプロの物書きでないとわからないだろうが、筆が進む間合いがあるらしい。
その時間を、タバコを吸って待つという感じなのだろう。
それがなくなると、書けなくて困った、ということだ。

ぼくは2008年の10月に脳梗塞をやって、その時禁煙した。
6日間入院して、入院中は禁煙して、その延長で今日がある。
もう13年経つ。
その時のことはあまり覚えていないが、どちらかというと話すほうがしんどかった。
書くことに困った記憶はない。

やっぱり小林秀雄はプロなのだ。
間合いが測れないと、書けなくなる。
プロの呼吸というようなものだろう。

講演の中でも、「君たち素人にはわからんだろうが、プロには…」ということを言っていた。
ぼくは入院のおかげで禁煙できたが、そんなことでもなければ難しかったと思う。

医者の一言で禁煙できるというのは、さすがだと思う。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 20:32 | comments(0) | trackbacks(0) |

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