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2014.11.28 Friday
ダイエー
昨日の夕刊にダイエーの名前がなくなると書いてあった。
イオンの完全子会社になるとは聞いていたが、今日の臨時株主総会で名前も消えることに決まったらしい。 ダイエーというと、ぼくが小学校の低学年の時に初めて近所にできた。 遠足の時におやつはいくらまでと決まっていて、それをダイエーで買うと安いということで、友達と買いに行ったことを覚えている。 1つ余分に買えるほどは安くなかったが…。 でも、きっとそんな小学生はたくさんいたはずだ。 全盛期には神戸の三宮にも3つくらい店舗があった。 ホテルもやっていたし、新神戸のOPAもダイエーだった。 儲けたお金の使い道に困るほど、儲かっていたのだろう。 西区の流通科学大学も、ダイエーの創始者、中内さんが作った。 プロ野球のホークスのオーナーだった時期もある。 一時はプライベートブランドの家電製品もあった。 まさに、日本の小売業界の歴史の中の1ページを作ったのが、ダイエーだったと言ってもいい。 しかし、事業を広げすぎたのだろう。 時代も変わった。 Webによると、バブルの崩壊で地価が下がり、それが原因で業績が悪化したということらしい。 たしかに、時期を同じくしてダイエーの落ち目は始まったような気がする。 落ちはじめると、早かった。 そして、2005年に中内功が亡くなった。 今はイオンの傘下になった。 神戸で生まれたダイエーがなくなるのは、残念だ。 実はダイエーの株を買って、ダイエーで買ったら5%割引のカードをもらったところだった。 ギリギリ間にあって、半年だけ使える。 なかなかいい株主優待だと思うが、もうダイエーの株はなくなってしまう。 記念にとっておこう。 名実ともに、ダイエーはなくなる(実際にはもうなくなっているのだが…)。 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」 方丈記の最初の文章。 鴨長明が1212年に書いたものだが、今も日本人の「無常」を思う気持ちを表していると思う。 カタチのあるものは、全てなくなっていくのだ。 調べてみると、ダイエーは1957年生まれでぼくと同じ。 同じ神戸生まれで、57歳になる。 ダイエーの栄枯盛衰とともに、ぼくは人生を歩んできた。 あの小学校の遠足の時におやつを買いに行ったダイエーが懐かしい。 |
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