考えたこと2

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オレゴンで死ぬこと
今日のテレビのニュースでもやっていたが、Webでアメリカの尊厳死に関する記事があった。

アメリカのオレゴン州は、「医師による自殺幇助」が最初に合法化された州らしい。
1997年に尊厳死法が施行されて、今では全米で5つの州で自殺幇助が合法化されているとのこと。

今回の記事は、脳腫瘍で余命半年と宣告された女性、ブリッタニー・メイナードさんが、オレゴン州に移り住み、尊厳死を選び、それをビデオで告白したことを書いている。

記事はこう書く。

「彼女は家族とともに多くの専門家に相談し、調べられるだけ調べたが、決定的な治療法は存在しなかった。今や、死が避けられないという現実を受け入れなければならない。「それなら自宅で愛する人たちに囲まれ、静かに平和に逝く。それを選択する権利が私にはある。そして、誰にも与えられるべき権利だ」。そして彼女は、10月末にオレゴン州で医師による自殺幇助を受けて命を絶つ覚悟をしたと語る。」

実際にこの尊厳死法を適用されたのは、昨年までに1173人。このうち実際に薬を使って死を選んだ人は752人だったとのこと。

オレゴン州の法律では、尊厳死は以下の手順になっている。

(1)州で医師免許を持つ医師に、尊厳死を望んでいることを口頭で伝える。別の医師による診断を受け、病気が末期的であること、本人の判断力がはっきりしていることなどを証明する診断書を作成してもらう。
(2)15日間待つ。
(3)医師に2度目の要請を口頭でする。
(4)医師に依頼書を提出する。この依頼書には2人の証人がいる。そのうち1人は、財産相続人、家族、介護人であってはならない。承認されれば、医師が薬の処方箋を渡す。
(5)48時間の待機時間を経てから、薬局で薬をもらう。

尊厳死を求める人は、18歳以上のオレゴン州民で、意思疎通に問題がなく、余命6カ月以下の末期病患者であることが条件だ。

こんな法律が現在のアメリカ50州のうち、5州で合法化されている。
すごいことだ。
しかし、まだ賛否両論あるらしい。

「尊厳死を支持するか否かの議論は、とかく感情的になる傾向がある。特に米国では、キリスト教団体が大きな発言力を持っている。ブリッタニーさんも、告白ビデオを公開してから、尊厳死に反対する団体から激しい非難を浴びた。
 同時に、過去に患者から懇願されて安楽死に手を貸したことがある医者や、尊厳死を望みながら、オレゴン州など合法な地域に引っ越す時間も体力もなく、苦しみながら壮絶な死を迎えた人の家族などからは、ブリッタニーさんの決断を支持する声が寄せられている。ブリッタニーさんの告白ビデオが、安楽死の是非について社会全体が考え直すきっかけを与えていることは確かだ。
 現在、ニュージャージー州では尊厳死法を通すかどうかの話し合いが進められている。少しずつではあるが、米国社会は明らかに尊厳死を肯定する方向に進んでいる。」

日本が長寿なのは、文化、食事やストレス、生活習慣などの要因が大きいとは思う。
しかし、延命治療の影響もあるだろうし、とにかく生きていることはいいことだ、というコンセンサスもあるだろう。
国家予算10年分の借金をして、財政破綻も視野に入ってきた。
世代間格差を縮めるためにも、社会保障費を何とかしないといけない。
若い人たちが先に希望が持てない社会は崩壊する。

だから、ぼちぼち尊厳死ということも、話し合っていかないといけないと思う。

それは医療の問題ではなく、個人の人生をどう終わるかという問題だと思うのだが…。


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