考えたこと2

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ギブソン不振
ニューヨーク・タイムズにも、ギターメーカーの老舗ギブソンの不振の記事があった。
前にも書いたが、ギブソンといえば、フェンダーと並んでギターの2大巨頭。
ぼくらがギターキッズだった頃、エレキギターといえば「いつかはギブソン」「いつかはフェンダー」という感じだった。
もちろん、手作りに近い形で高額なギターを作っている会社は多いし、今でも存在するが、ネームバリューで言えばやっぱり、ギブソンとフェンダーだ。

記事によると、ギブソンのCEOはギターだけでなく、ヘッドフォンやハイファイオーディオを扱う会社にしようと思い、ヨーロッパのフィリップスという家電メーカーのAV機器部門を買収したとのこと。
それが裏目に出ているようだ。

年間の売上が12億ドル超で、負債が5億ドルもある。
大口債権者にはKKRという投資ファンドも名を連ねているとのこと。

記事にはギブソンの歴史も書かれている。
スミソニアン博物館で展示されている、チャック・ベリー愛用のギター「メイベリーン」など、名だたるミュージシャンがギブソンのギターを使ってきた。
カルロス・サンタナも、ジミー・ペイジも、ジミ・ヘンドリックスもエドワード・ヴァン・ヘイレンも…、本当にいろんなギタリストがギブソンだった。

フェンダーとギブソンには明確な違いがある。
ギターの弦の振動を拾うピックアップだ。
ギブソンはダブルコイルのピックアップで、ハムバッカーと言われるもの。
出力が大きく、ノイズが小さいが、中低音が強い丸い音。
フェンダーはシングルコイルだ。
低めの出力で、ノイズは大きめ、でもきらびやかな音が出る。
どちらかと言うと、ハードロッカーはギブソンで、フェンダ−はポップス系という感じ。
ギブソンとフェンダーは、それぞれのピックアップで音も違うことから、棲み分けができたのだと思う。

さらに、ギブソンはアコースティック・ギターも強い。
セミアコースティック、フルアコースティックというジャズなどでよく使われるギターや、普通のアコギ(フォークギター)のブランドでもある。

最近フェンダーもアコギを宣伝しているが、ギブソンの歴史の壁は撃ち破れない。
ギブソンはギターの総合メーカーだからこそ、苦しくなったのか…。
知らなかったが、1986年にも経営破綻をしていた。
その時に元GMの技術者で、自らもギターを弾くというジャスキビッツという人が立て直した。
それが今のCEOだ。

たしかに、ギターは安くなって一時はブームにもなり、猫も杓子もギターケースを持っていた時期もあった。
でも、最近はめっきり減った。
大学構内で、ギターを持っている学生をあまりみかけない。
80年代や90年代は、今から思えばギターのバブルだった。

でも、こないだ職場の60歳を超えた人が、学生時代フォークギターを弾いていて、ずっとやめていたのだが、思い立ってギブソンを買って毎日練習している、という話を聞いた。
やっぱりギブソンは憧れなのだ。

今年の8月1日に多くの債務の返済期限が来るという。
それまでに、どうできるのか…。

ギブソンのCEOジャスキビッツはこう言っているらしい。
「同じ夢を抱く誰かにバトンを渡さなければならないだろう」
ギターキッズが減っている今、うまく舵取りしてギブソンを続けてほしい。

フェンダーしか持っていないぼくも、ギブソンを救いたいと思う。


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