![]() |
2016.12.26 Monday
製造業の変革
まだ会社勤めしていた頃、フォード・モーターの記事を読んだ。
フォードは自動車を売った後、そのメンテナンスや修理代、保険などに使うお金の額を計算し、それも自社に取り込むことを考えている、ということだった。 その後、高級車には故障したら自動的にディーラーに電話をかけ、ナビの画面にそれが示される、という記事を見た。 それと前後して、ゼネラル・エレクトリックの飛行機のエンジンが、自動的に部品交換の連絡をして、メンテナンスをしている、という記事もあった。 最近はエンジンに取り付けられたセンサーを使って、燃料費を節約する飛行プランを作る、というサービスをやっている、という。 これが新しい製造業のモデルらしい。 モノを作った時に、その使い方がわかるようなセンサーを入れておいて、そのモノを効率的に使うための利用法を考案する、というようなサービスを売るのだ。 そういえば、学校に勤めているとき、コピーの複合機は同じような機能がついていた。 勝手にメンテナンスの人を呼んで消耗品を変える。 今までなら壊れてから変えていたところだが、壊れる前に交換して長持ちさせる。 これを発展させれば、どんな印刷の無駄があるかを分析をしたり、いつが忙しい時期かをみて、どうやって仕事を平準化するかといったようなサービスもできるだろう。 製造業はサービス化していく。 そのためにIoT(Internet of Things)=モノのインターネットということが必要になるのだと思う。 個人に関してはその出入り口がスマホになるんだろう。 例えば、ヘッドフォンから「この音量で聞き続ければ耳が悪くなる」というような情報をスマホ経由で連絡したり、シャープペンから「筆圧が弱すぎる」というような指示が出たりするサービスだ。 あまりいい事例ではないが、でも、そういうことが可能になる、ということだ。 あらゆるモノにセンサーが入り、インターネット経由で通信する。 それが製造業ではこういう形になる。 日本は標準化でアメリカや欧州に負ける。 でも、センシングの技術は進んでいると思う。 製造業はどんどんコスト面で海外に出ていっているが、このようなサービスを含めたモノはまだまだこれからだ。 日本のメーカーが頑張ってほしい。 |
![]() |