考えたこと2

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ネット広告
日本ではインターネットの広告というのはまだまだ発展途上らしい。
こないだ、電通などが広告の不正があったらしく、謝罪をしていた。

どういう不正なのかと調べると、最近増えている「オークション形式」の広告というのがあり、それはネット広告の配信状況を見ながら常に入札価格を変えていき、予算に応じて頻度や期間を総合的に考えながら広告を打つ、という方式のものが対象らしい。
電通が広告主から予算をもらって、その広告を配信するのだが、オークション形式なので価格が変動し、担当者がうまく配信ができずに終わってしまったということらしい。
効果のあるサイトに広告を出そうとしたら、オークションで価格がどんどん高くなり、予定数の広告ができなくなったということだろうと思う。
おそらく、海外では広告主が自分でコントロールするのだろうが、日本ではそこを電通のような広告代理店が代行している、ということだ。
オークション形式の広告など、おそらく代理店ではちゃんとはできないだろう。

海の向こうのグーグルなどは、それをコンピューターでやっている。
そこをどうも日本では人海戦術でやっているらしい。
不幸にもそこの担当がクリスマスに投身自殺した女性だった。

何でも、今回不正が発覚したのが広告主であるトヨタからの指摘だったということだ。
さすがトヨタではこういう広告を出したら、これだけのレスポンスがある、という予測をしていたと思われる。
それが達成できず、オカシイということになって指摘したらしい。

実際、全てのネット配信を見ることは不可能だ。
ターゲッティングといって、「ユーザーが男性で中年」というようなプロファイルに基いて広告するのだから、それを全て確認するのは難しい。
逆に言うと、それがネット広告のメリットだから、総広告費は安くなる。
でも、グーグルのネット広告ならそれらを統計的に調べるソフトが出ていて、広告主がそれを確認しながらオークションに参加出来るというようなソフトも提供されている。

そもそも、代理店に予算をつけて依頼するような仕事ではないとグーグルは思っているのだろう。
代理店がマージンを取ってコストが上がるのはもったいない。
オークションというのはオープンな競争であり、閉じた世界での談合は効かないからだ。

結局、こういうゲームは仕組みを作ったほうが勝ちというようなもので、そこにあとから参加するというのは苦しいんだろう。
電通の得意なメディアは新聞や雑誌、テレビ、ラジオなどの宣伝であって、ネットの広告は不得意にならざるを得ない。
というか、グーグルに言わせれば、何でその仕事を代理店にやらせるのか?という感じだろう。

グーグルの宣伝案内のサイトをいくつか見てみたが、とにかくカタカナが多い。
こんな感じだ。

「検索キャンペーンのオークション分析レポートでは、6 種類のデータ(インプレッション シェア、平均掲載順位、重複率、上位掲載率、ページ上部表示率、優位表示シェア)が表示されます。キーワードや広告グループ、キャンペーンのレポートを作成できる(選択した期間における掲載データの量が最低基準を満たしている場合)ほか、期間やデバイスでデータを分割することもできます。」

こういう説明が山ほどある。
これらの仕組みを理解するには、統計や数学の知識は不可欠だろう。

今回、労働局も入って電通の内部調査が行われるとのことだが、ごく一部の若い人にこういう業務が投げられていたんだと想像する。

こういう不祥事が続けば、ネット広告は自社でするという会社が増えてくるだろう。
ここでも、インターネットの「中抜き」が行われ、「広告代理店」という中間マージンがなくなっていく。

これからの社会、代理店、というのは苦しくなってくるだろうなあ。



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