![]() |
2012.01.15 Sunday
眠狂四郎
柴錬というと、言わずと知れた柴田錬三郎。
ぼくが読んだのは、眠狂四郎シリーズ、源氏九郎颯爽記、岡っ引きどぶ、英雄三国志あたり。 時代物ばかりだ。 映画やテレビでやっていた、眠狂四郎シリーズは知っている人が多いと思う。 1978年に亡くなっているから、ぼくが読んだのは亡くなる直前からか…。 この人はもちろん戦争を経験している。 だから当時の文壇の人たちには、何となくお上を信用しないという雰囲気があった。 それを表しているのが、眠狂四郎。 何ともいえない虚無感を醸し出している。 とても強い剣士で、生まれはバテレンとの混血で、放浪の生活をしている。 正義感を感じさせず、無慈悲ですらあるが、でも強い。 円月殺法という剣法で敵をやっつける。 なぜ、刀を回すのか、不思議だ。 たしか、下から上に回していたと思うが…。 回している間に、相手が催眠効果を与えるというような感じだった。 テレビでは田村正和のシリーズを見た記憶がある。 こういう一癖あるヒーローは、今は流行らないのだろう。 この時代、もっと熱血で前向きな正義漢が求められている。 でも、柴田錬三郎が眠狂四郎を書いた1950年代は、こういうヒーローの気分だった。 いつか読みなおそうと思っている。 置いてある文庫本を探そうかな。 |
![]() |