考えたこと2

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妖怪がいなくなった時代
朝のドラマで、水木しげるがスランプになり、妖怪を描いてきたが、今やもう妖怪は流行らない時代になってきた、ということを言っていた。
そういう時代になってきた、という感じはぼくらも共通認識。

昭和45年が1970年。
万博を経て、いけいけドンドンの時代になる。
目標としていた欧米諸国に追いついて、追い越したという気分になったのが、1980年代。

その少しあと、ホンダがF1に参戦し、勝った。
フェラーリのイタリア人が、「あいつらは昼も夜も働いて、休みも返上でやっている。」というようなことを言った。
バカンスも取らずに働いて、何が楽しいのか、というような風潮。
たしかに、あのころの日本人は、モーレツからビューティフルへという言葉を忘れ、会社の調子がよく、何でもやれやれという時代だったと思う。
これぞバブル、ジャパンアズナンバーワン。

ぼくもその中にいた。
やたら開発が多く、一人当たりの仕事量が倍になって増えていく。
カネはいくらかかってもよい。商売を取ることが大事。採算度外視という状況。

そんな風になって、きっと妖怪がいなくなったのだと思う。
いなくなったというか、人々が妖怪というものにリアリティを感じなくなったということだろう。

田舎はともかく、都会では夜も明るくなったし、クルマが走っていない道などなくなった。
海水浴場では泳ぐが、一般の川で泳ぐなど、ありえない時代になった。
山に行っても、舗装路を通って、観光地のようなところしか行かない。

大多数の人がそんな風になって、妖怪はいなくなった。

ゲゲゲの鬼太郎の仲間の妖怪たちも、姿を現しにくくなった。

日本の近代化が完了し、欧米に追いついてしまったということだろう。
それがよかったのか、悪かったのかはわからない。
ただ、飢餓や病気でいつ死ぬかわからない、という状況はなくなった。
その代償が、妖怪がいなくなるということだったのかもしれない。

バブルがはじけて、失われた10年が過ぎ、ちょっと息を吹き返したかと思ったら、リーマンショック。

いよいよ、夜でも開いている店が増えた。
大きなスーパーでも夜の10時までやっている。
もちろん、コンビニは24時間営業。
テレビも24時間やっている。休みがない。

今の閉塞感の中で、また妖怪は出てくるのだろうか。

出てきそうにないなあ。



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